ノンリニア編集の最近のブログ記事

 

ノンリニア編集の製品群がDVをソフトオンリーで稼動する安価なバージョンに人気を集めている。その中で投入されるハイパワーのバージョンにdpsVelocity-Qがあった。
昨年、放送機器メーカー大手のLEITCH社に買収されたdpsは、豊富な開発資金を得て一気に高性能化を実現したようだ。Velocity-Qは、新設計のQuattrusというボードにより4ストリームと、6グラフィックの同時再生を可能にしている。しかもビデオ信号にAlpha Channelを同時に含むことができるのだ。
Quattrusを採用したdpsVelocity-Qは、4ch 3D DVEをリアルタイムで実現してくれる。
今回大幅に機能強化されたVelocityのバージョン8と合わせて、dpsVelocity-Qのレポートを、InterBEE直前に日本に届けられた貴重なQuattrusをお借りしてお届けしたい。

早速試用してみよう。売り物は4ch 3D DVEだ。これが実にパワフル!
DVEといえば10年ほど前のアナログ編集室に1chのDVEが導入されて、ワイプしかできなかった画面効果に、画期的な演出手法がもたらされた。しかし、1chの悲しさで、多くのやりくりをへて多面合成などを行っていたものだ。ほどなく多チャンネルDVEが導入されると、1chしかDVEの無い編集室はまったく利用しなくなった覚えがある。
今回のdpsVelocity-Qの印象はまさしく、1ch DVEのノンリニアへ戻りたくないという気持ちを強くさせる衝撃的なものだった。

 

プロモーションビデオなどで利用するケースが多い、2画面のピクチャーインピクチャーなどの比較映像をリアルタイムで実現したり、キューブ表現をリアルタイムで実現したり、画面の4分割演出をリアルタイムで実現するなど、従来ではレンダリングを覚悟していた作業だけに、あっけない完成がうれしい限りだ。
面白いのが、4CHを超えたDVEの処理の仕方だ。
例えば8トラックのクリップへDVE処理を施した場合、当然リアルタイムでは再生できない。
ここでレンダリングをさせると、従来だと1フレームごと画面を計算して相当の計算時間を覚悟しなくてはならないが、dpsVelocity-Qでは、まったく違ったアプローチで処理を行うのだ。
はじめにリアルタイムの限界である4トラック分のDVE処理を実時間分で行う。次に残りの4トラック分を同じく実時間分で行うのだ。つまり、2回の再生時間で8トラック分のレンダリングが終了してしまうのだ。

dpsVelocity-Qの特徴は、そのパワフルさにあるが、バァージョン8になったVelocityの新機能もあわせて注目してみたい。
ソースコードから見直されたVelocityは、まさに痒いところへ手が届くような進歩をしている。


目に付く大きな変更点はマルチタイムラインの導入だ。他のソフトで多く可能な機能なので、待ちわびていた感があるが、複数のタイムライン、複数の素材Galleryをタブで切り替えるだけで持つことができる。これによって他のタイムラインと比較しながら作業を行うことができる。クリップやエフェクトの情報など、複数の要素をまとめてコピー&ペーストで移動することもできる。これは便利だ。また、バッチキャプチャーで任意のGalleryへクリップを振り分けることを設定することもできる。これによってカテゴリー別に分けたり、シーン別に集めたりしやすくなった。

新機能として「Multicamera Editor」マルチカメラエディットの実装だ。同じタイムコード素材を複数タイムラインに並べて同時に再生させ、スイッチで切り替えるように編集をリアルタイムに進めていくことができる。もちろんコマ送りをしながら切り替えポイントを微調整することも可能だ。標準のdpsVelocityでは2ストリーム。dpsVelocity-Qでは4ストリーム同時に実行できる。


あわせて便利な機能としてショートカットキーのカスタマイズができるようになった。
先のマルチカメラの切り替えでも、使いやすいキーを割り当てられるので、迅速な操作が可能だ。

タイムライン関連の大幅な改善で、編集時の現在地点把握や、範囲変更などが簡単になるなど、使いやすさは増している。
複数のタイムライントラックの幅をショートカットキーで自由に変更できるようになったので、省スペースで表示したり拡大したりすることも自在だ。頻繁に使用しないトラックを非表示にすることもできるようになり、作業時の誤操作を防ぎやすくなった。

希望が多かったトラックのミュート、ソロの設定も可能になり、さらにロック機能も追加されて実際の編集作業をよりやすくしている。

また、従来のV1トラック、トランジション、V2トラックで運用するA/Bロール編集の加えて、すべてを同一トラックに配置するシングルトラック編集のインターフェースも追加された。
これは、つながるクリップを重ねるように配置して流れるように編集を続けることができる。

さらにうれしい機能が追加された。V1トラック、V2トラックのクリップ入れ替え機能だ。
編集を進めていくと、クリップの追加などでA/Bの連続が崩れる場合が、ままあるものだ。
片側に連続してトランジションがかけられなくなった場合など、残りのクリップをA/B入れ替えることで編集を続行できるようになる。

同時に複数トラックの複数クリップに対してエフェクトをかけたり、まとめてカットしたりできるようになった点も評価したい。

エフェクトのキーフレーム設定でも、%単位の調整に加えて、フレーム単位の調整も出来るようになっている。

オーディオトラック表示も、従来ステレオ4トラック表示が標準であったが、モノラル8トラック表示に変更され、トラック毎にパニングなどの設定が容易になった。
オーディオの波形表示スピードも改善されたし、トリムウィンドウ内で波形表示がされるようになったので、細かな編集が容易に行えるようになった。


加えてプレイバック中にVUメーター横にあるフェーダーを直接操作することで、リアルタイムに操作を記録することが出来るようになった。

今回の試用には4ストリームを十分に送りださえるストレージとしてMedea社の新製品VideoRaid RTRをお借りしたが、5ドライブのRaid3仕様で快適なパフォーマンスを示してくれた。

大幅な進歩を遂げて登場したdpsVelocity8、そして強力なQuattrusボードのマルチDVEパワーは、新しい時代に入ったノンリニアシステムの姿を象徴しているようだ。


取材先のカフェでビデオ編集ができる時代になった。

 一昔前まではモバイルで通信をしたい時は、インターネットカフェに行くなどしなければが、最近はPHSや携帯電話のデータ通信が高速になり、さらに料金も固定化し自分の好きな場所で比較的自由にインターネット接続出来るようになった。
さらに昨年度からのADSL,FTTH,FTTBなどのブロードバンド回線サービスや、無線LAN製品の普及によりモバイル化が進み社内、自宅、出張先など場所が変わってもシームレスにネットにアクセスできるようになった。最近ではNTTコミュニケーションズがハイファイブ(http://www.hifibe.net)という無線LANインターネット接続及びブロードバンドコンテンツ配信の無料モニター実験を行っている。現段階ではモスバーガー店舗、品川プリンスホテル、ミニストップ、ブレンズコーヒーなどで利用できる。
国内だけでは無くシンガポールの空港内では、無線LANを無料で使用出来るスポットがある。実際にiBookで試してみたが、すんなりとインターネットに繋がり、日本のスタッフとリアルタイムのチャットが楽しめた。
 このようなサービスが今後本格展開していけば、カフェでコーヒーを飲みながら、あるいは空港での待ち時間にオフライン編集をし、ストリーミングでサンプルを送ることも夢ではなくなってきた。

この夢を実現してくれるのがPowerBookG4とFinalCutPro3の組み合わせだ。
ビデオ編集に使用するコンピュータのハードウェアとOS、そしてアプリケーションまで一社で提供するメーカーは現在Appleしかない。
OSXもバージョン10.1.2になってビデオ編集での安定度もすばらしい。
今回Appleから発売された最新機種PowerBookG4 667MHzをお借りしてモバイル編集からデスクトップへの橋渡しを試みてみた。


ちなみにMacOSX 10.1.2、QuickTime 5.0.5のバージョンだ。
日本語版で登場したFinalCutPro3のオフラインRT機能を早速利用してみよう。
編集素材のハードディスクへの出し入れは厄介な作業なのでパソコン本体のHDD(ハードディスクドライブ)に保存するより、外部のディスクを考えたい。
そこでIEEE1394接続のハードディスクを試してみた。
今回試用したラシージャパン株式会社のLaCie PocketDrive Fast FireWire HDDはApple標準装備のFireWireならACアダプター不要でモバイルに便利だ。
フランス製らしいデザインと対衝撃性にすぐれたパッケージが持ち運びにありがたい。


オフラインRTの特徴であるPhoto-JPEGフォーマットを選択して、1GBあたり40分、48GBタイプのHDDを利用すれば約32時間分の素材を取り込めることになる。
ロケ先で撮影した素材のOK出しから、待ち時間を利用したオフライン編集など夢のような環境が小さな持ち運びしやすいノートパソコンで実現したのだ。
最新機種PowerBookG4ではFireWireポートが1ポートだが、HDDの2ポートを使えばカメラからの入力と共に接続することができる。

 

注意点:画面のサイズ変更を伴うエフェクトはリキャプチャ?後、再度設定し直す必要が有る。これは画面の中で有効サイズを縮小してデータ量を減らし記録するオフラインRTの仕様だ。フルサイズの画像出力には約230%の拡大とレンダリングが必要になる。

アプリケーションソフトであるFinalCutPro3の使い勝手は馴染みやすく、使い込む程に便利になっていく。

 

ソフト自体のレビューは多く紹介されているので、 期待が高まるQuickTime6について掘り下げてみよう。

現在は、MPEG-4ライセンスの変更待ちだが、2002年2月12日にQuickTime6がアップルのホームページ上でプレビューされた。
 QuickTime 6は、ISO準拠のMPEG-4ソリューションであり、ISMA1.0仕様準拠としている。ISMA1.0とはISMAというストリーミングメディア用のオープンな規格の開発に取り組んでいる団体が、昨年10月にリリースしたMpeg4の技術をベースとした仕様である。ISMA参加企業はApple,Cisco,IBM,Kasenna,Philips Electronics,Sun Microsystemsなどである。
 Microsoft、RealNetworksなど現在のストリーミング市場の中心企業が参加していない状態だったが、昨年RealNetworks社が参加を表明。「RealSystem iQ」と「RealOne」の次期バージョンで,MPEG-4をネイティブにサポートすることを発表した。新バージョンが登場するまでの期間は暫定的に,パートナー企業,Envivio 社の MPEG-4 テクノロジによるサーバーおよびクライアントサイドプラグイン経由のサポートとなる。
ここにきて混沌としていたMPEG-4の仕様も一応の互換性が期待できるようになった。
もちろんApple社では、QuickTime Streaming Server 4にMPEG-4およびMP3ストリーミング機能を加えて提供している。
同時に発表されたライブエンコードを行うQuickTime Broadcasterは、MPEG-4ビデオライセンス条件が改善されるのを待ちリリースされる予定だ。
自社内でビデオサーバーを簡単に構築出来るので社内利用にはうってつけだ。

また、IDiskはAppleが提供してくれるインターネット上の無料ハードディスクだ。
iTools のメンバーに登録するだけで、20 MB の iDisk が提供される。


共有のボリュームを利用したプロジェクトファイルの受け渡しにも便利だし、ストリームデータのサーバーとしても利用できる。
これは利用しない手はないだろう。

FinalCutPro3のプロジェクトファイルでの受け渡し

オフライン編集が終われば、本編集を行うシステムへ向けてデータを移動することになる。従来のVHSなどテープベースのオフライン編集では、手間をかけて画面に表示されているタイムコードのスーパー表示を紙に書き出すなどの苦労があった。タイムコードを管理できるオフラインシステムではEDLを書き出せるものもあったが、少数の環境だったと思う。
FinalCutPro3のEDL書き出しのオプションでは、以下のフォーマットがサポートされている。CMX340,CMX3600,SONY5000,SONY9100,GVG4Plus形式での書き出しが可能だ。リニアの編集機へ持ち込まれる場合はこれを利用するのが一般的だが、DOS形式のフロッピーに出力する手間がかかる。
この際オンライン編集もプロジェクトデータをそのまま利用できる環境を揃えておくことがこれからな必要だろう。
ブロードバンドを利用して快適に通信を経由して取り込まれたプロジェクトファイルは、ディレクターの編集したそのままの状態を再現できることになる。


ここからは納品形態にあわせたバッチキャプチャ?による再現が始まる。
HDでも、SDでも、PALなどの異なる方式への変換もコンピュータのオンライン環境なら垣根は驚くほど低くなる。
素材のフォーマットを問わず、PALからNTSCコーデックへの変換などがソフトベースで可能なことも制作の幅を広げてくれる。
ポストプロダクションの新しい方向として PinnacleSystems社Cine Wave HDを導入して小型で複数編集スタジオへの環境を志向されるのも現実的な手段ではないだろうか。
ナレーションなどの収録でスポンサーの立会いなどがある場合など、ポストプロスタジオのスペースは必要なセレモニーの会場として切り離せない価値がある。
バブル時期のようにDIスタジオのような広い高価な部屋を数日貸し切りでこもる作業のように潤沢な制作予算が厳しい昨今。スタジオの有効使用率を向上させるよい方法だと思う。
納品用のテープメディアへの信号管理も、技術的に専門の方へお願いしたいと考えるのが一般的ではないだろうか。
ポストプロダクションも、ハイエンドの環境で常に最新機器を用意する方向と、音処理と最終納品用のVTR提供でハイビジョン番組制作の低価格化に対応していく二極化が求められているのではないだろうか。Apple社のビデオ制作環境には費用対効果のわかりやすい事例となっていくだろう。

今回のPowerBookG4を利用した快適なモバイルビデオ編集の環境はディレクターの夢を確実に一歩前進させたものだ。Apple社の取り組みはプロビデオの環境を本気で変えていく可能性を感じる。

 

今月はオンデマンドでのWebCastを考えてみたい。

Webでの配信はイベントなどの中継が注目されるが、実際に行う場合では同時アクセスの回線帯域を確保する事が重要な要素となる。

ここで少しWebCastの流れをおさらいしておこう。

WebCast ライブ中継」

カメラからラインでリアルタイムエンコーダーに送られたビデオ信号は即座に変換され、ネットワークを流せるストリームビデオデータとなる。この場では多数の人に閲覧してもらうための回線を集約することは困難だ。

そこでリアルタイムエンコーダーは、このデータをマルチキャストのできるビデオサーバーへ専用のポートを利用して転送する。

この場合の回線帯域は1ユーザー分の帯域が確保できればよいので、ISDNや、簡易にはPHSなどで無線転送する手段も利用できる。

インターネットで多数のユーザーが得ることのできる回線帯域を考えると、日本の回線価格では、自ずとダイヤルアップのモデムユーザーに向けたサイズを160×120で、28,8kから利用できることを想定する必要がある。 ISDNを前提に考えれば、240×180で、64kも、一般的になってきた。

ブロードバンド時代には平気で200kを超える高品質な映像も利用されるようになるだろう。

もし、末端で200kを確保するような高品質放送をしたいとすると、単純計算だが、500人の視聴者のセッションで100Mのバックボーンを食い尽くすことになる。有効な帯域を維持しようとすると、より視聴者に近い場所へ多数のサーバーとなるスプリッターを配置していくことが必要になる。

リアルタイムにこだわる場合、高品質なWebCastはテレビ放送同様の視聴者数を望めば、電波での放送を超えるコストを見積もる必要もあるのだ。

また、同じ時間を共有する臨場感はあるが、見たいときに勝手に見ることはできない、中央集権的なテレビ放送の不便さだけが継承され、パーソナルメディアとしての利便に欠けるところも事実だ。

WebCast オンデマンド」

一方、オンデマンド放送の場合は、好きな時に見られるので、適切なナビケートが有効だ。

エンターテイメントの場合は、サムネール的に本編のダイジェストクリップを、WebmailURLリンクすることが有効だ。

オンデマンドは利用される形態をシステムでサポートする仕掛が有効になってくる。特に業務用途の場合はオンデマンドのクリップを用途に応じて使い分けることが望まれる。

例えばマニュアル映像を提供する場合、必要なシーンに合わせて適切な助言をチョイスできるシステムが存在することが有効だ。

ビジネスではケーススタディなどの教材がますます有効になる。

自動車整備の場面でも、次世代携帯電話のような端末へパーツナンバーを入力すると、取扱説明や、適切な取り付けの手順説明、設定方法などの情報を送ることができるようになる。

ホビー用途でも、家庭でプラモデルを作成する手順を、進度にそって有効なガイダンスを放送してもらうことが可能だ。

料理を作る時も、電子レンジや冷蔵庫にセットされた液晶ディスプレーが、Webへ接続されれば、有効なレシピのポイントを、自分のテンポで見ながら調理していくことができる。

コンビにでも、レジスターに設置された液晶ディスプレーへ、そのお客様に最適な情報をフィードバックして次回の来店促進を図ることが可能だ。

学校などの教育機関では生徒の進度によって必要なクリップを使い分けることもできる。

しかも、どのシステムでも、「だれが」「なにに」「どこまで」興味を示しているかがLOGとして記録が残せるシステムに成長できるのである。

「ビデオクリップコレクション」

そこで、オンデマンドでは、一連の内容を長い時間のクリップにするのではなく、ケースに応じた短いクリップを沢山用意する事が必要になる。

そして多数あるビデオクリップを探し出す機能を充実しなくては、価値が半減してしまう。実際に多くのクリップを作られた方は理解頂けると思うが、実際に運用する場合、クリップに対応したWeb画面をそれぞれに用意し、メタ情報を合わせてビデオクリップとのリンクを取るのは大変な作業だ。

ストリームビデオ専用ブラウザーからURLを打ちこむ作業も勝手が悪い。

このような、多くのクリップを簡単にWebから運用したいという要望が多かったので、問題を解決した。

データベースを組み合わせたシステムを紹介しよう。

MediaBOX 2000」と名付けられたこのシステムは、ソフト開発元「株式会社エルグベンチャーズ」の協力で、弊社(フォーツーツー)でターンキーとして発売する。

MediaBOX 2000の機能としては、

1:データベースと連動したWeb自動作成。

2:イントラネットでの広帯域通信を目指してストリーム配信を20%効率化。

3:Webからコンテンツを高速検索。

4:マルチキャスト対応。

社内のイントラネットで利用することを前提としているので、RealVideoではライセンスが高額になるため、WindowsMediaTecnologiesによって多数ユーザーでのアクセスを可能にしている。

それでは使い方をみてみよう。

設置は100BASE-TXのイーサネットへ接続するだけだ。

注意するところはハブの重要性だろう。高速転送するデータを有効に利用するためにはリピーターハブ(全てのポートにデータを送ってしまう)では無駄なコリジョンが多く発生するのでパフォーマンスが台無しだ。

スイッチングハブ(有効なポートにだけデータを送る)の中でも、カットスルー方式のものがストリームビデオには向いている。

ネットワークへ接続されたら、手持ちの「ASF」コンテンツを指示されたディレクトリへ移動してみよう。これだけで検索が可能になる。

ブラウザーの検索画面で、設定条件をなにも入力しないで検索すると、全てのクリップが列挙される。

クリップは20タイトルずつでページを自動的に増やしてくれる。

ここで好みの名前をクリックすると右側の画面で再生が始まる。

大画面にしても綺麗に再生される。たしかに転送効率を上げた効果が出ている。

一般的にデータベースは、その検索条件を入力するのが大変だ。

しかし、このシステムは「ファイルラベルデータベース」を使用しているので、簡単にフィールド情報を入力できる。

ネットワークを介して指定のボリュームへ、送る際、ルールに則ったファイルの名前を付ければ、それがそのままデータフィールドになるのだ。

「コンテンツタイトル-概略などの説明文-登録日付-登録者-素材時間-備考などの管理情報.asf

上記のようなファイル名を付けることでどこからでもわかり易く管理する事ができる。また、入力を助けてくれるアプリケーションも付属している。

コンテンツの管理に苦労されている方にはお勧めのシステムだ。

 

 

今回はイベントをインターネットでライブ中継するケースを考えてみたい。

大規模イベントではテレビ収録用のカメラクルーがスイッチングシステムなどのフィールドプロダクションを行ってきた。そこでのWebCastソースはプログラムアウトを分岐してもらえば良かったわけだ。問題はカメラ収録までを行うWebCastの場合に従来のスイッチング収録ではコストが合わないことが多いからだ。必要な機材も、マルチソースからのスイッチャー、DVE、キャラクタージェネレーター、音声のミキサー、そしてWebCastで必要なフォーマットへのリアルタイムエンコーダーなど、多くの機材を扱うスタッフが要求されていた。

ピナクルシステムズ社が発売するストリームジェニー(STREAM GENIE)は、そんな悩みを解決してくれるライブ中継の救世主だ。

ストリームジェニーは6つのビデオインプットを持つプリスイッチャーとしての機能を持っている。さらに2系統のTBCを搭載しているので、接続機器は外部同期をかけずに、どのインプットからでも容易に3次元DVEを含め、多彩 なエフェクトを加えた2系統プロダクションスイッチャーのような画面効果を演出することが出来る。さらに別 系統のダウンストリームキーヤーと組み合わさったキャラクタージェネレーター機能も発揮できるなど、フィールドプロダクションに求められるわがままを取り揃えた便利な道具だ。

入力ソースのボタン表示も自由に書きかえられるので、状況に合わせた素材映像をわかり易くスイッチする事が出来る。例えば、一つはカメラで、一つはVTRから、そして、DVDプレーヤーとの切り換えもキーボードを使ってショートカットで迅速に切り替えることができる。実際に操作してみよう。

入力映像の素材を選択すると、それが次に表示される対象に選ばれる。

イベントでのタイミングに合わせて画面 の転換を効果的に行う事が出来るのだ。

画面の右上にあるプレビューモニターでプログラムアウトの確認をすることができる。

ソースの切り換えはカットイン、ディゾルブ、フェードイン、デジタルビデオエフェクトが自由自在に操れる。

ピナクルシステムズ社ではオンラインスタジオのスイッチャー、DVEやキャラクタージェネレーターなどの製品で定評のあるメーカーだけに映像信号の扱いには手馴れている。

ストリームジェニーの心臓部であるGENIEボードはDVEエンジンとして歴史の長いシリーズ製品だ。オリジナルのスタジオDVEとして一世を風靡した「GENIE+Plus」のインターフェースを見ても、自由な3次元エフェクトの扱いが伺える。さらにはOEMでAbid、Media100、JVCなど有名どころ各社ノンリニアシステムでオプションの3次元エフェクトエンジンとしてGENIEボードは活躍してきた。

有名なキャラクタージェネレーターであるデコ(DEKO)、の簡易版、タイトル デコがバンドルされているので、エフェクトと組み合わせて綺麗な文字タイトルを生成する事が出来る。

イベント事前に文字素材は入力をしておき、現場では画面 左下のテロップ素材を選択するだけでスーパーインポーズの準備が完了できる。次のエフェクトを事前に用意しておくことで、イベントなどの緊張する現場で確認しながら有効にタイトルをキーイングすることが出来るのだ。

さらに、すでに用意されたグラフィックスを呼び出し、プレゼンテーション用に表示することも出来るので、セミナーなどの中継も高品質に送出、収録が可能だ。

多くの操作を実際にはキーボードだけで行う事が出来るので、迅速な操作が可能だ。

重要なポイントはストリームジェニーは、このパッケージだけで収録現場から直接リアルタイムエンコードしてサーバーへアップロードする事が出来る点だ。内蔵モデムで直接送ることも、ネットワーク経由でルーターを利用してサーバーへ送ることも自由に選べる。

映像システムとエンコーダーがシームレスに接続されているので、現場で設営の手間も大幅に省ける。

WebCastで使用するフォーマットはReal Videoと、Windows Mediaを両方サポートしている。設定画面ではライブ中継用の設定や、リアルタイムにオンデマンドファイルを書出す設定が選べるようになっている。転送レートも細かく設定できるので、社内LANでの利用に高品質な映像を選択することも出来る。

しかも、デュアルCPUのモデルでは、双方のフォーマットを同時にエンコードして、別 々のストリームサーバーへアップロードする事が出来る。これで世界中のインターネットユーザーが閲覧することができるのだ。従来ならフォーマット毎のエンコーダーを別 途用意するのが当たり前だっただけに、この差は大きい。

また、編集済み映像であるプログラムアウトを通 常のNTSCビデオ出力できるので、VTRへそのまま記録したり、既存のビデオ放送システムなどへ流すことも同時に行うことが出来る。外部接続のオーディオミキサーもあり、現場へ回線を準備すれば、すぐにインターネットライブ中継を行える。

ストリームジェニーは、全てがワンボックスにおさまっているので、思いついた時にすぐに持ち運べる便利さがうれしい。その上、可愛いいキャリーケースも標準装備なので、とにかく移動が楽にできるから収録チャンスを逃がさない。

回線が無くとも、ストリームビデオのフォーマットでリアルタイムにエンコードしておけるので、収録後、すぐにサーバーへストリームデータをコピーするだけで、オンデマンドのサービスを実行可能だ。ビデオアーカイブなどのライブラリーでは、このタイプの運用が多いのではないだろうか。

出張イベント収録を小人数ですることが苦にならないパッケージに近づいてきてくれたようだ。

本体価格:\3,690,000_

 

 

2000-9-20

 

尾上泰夫

New G4、そしてG4Dualの登場とAppleのパワフルなマシンがビデオの世界を変えはじめている。ともすると忘れがちなテープデッキとの接続を越えれば快適なノンリニアビデオ編集の環境が簡単に手に入る時代になった。

DVフォーマットの登場とMacintoshのパワーアップはデスクトップをプロ仕様のビデオ編集機に変えることになるのだ。ビデオ映像が簡単に扱えるパーソナルなデジタルの世界へやってきた。次世代デジタル放送の番組は豊富で多くのコンテンツを飲み込んで行くことになる。来るべき映像コンテンツ大量 生産の時代を目の前にしてハイビジョンでさえ編集可能になるMacintoshのデスクトップから発信出来る底力をじっくり味わってほしい。

一度取り込まれたデジタルデータは、多才なアプリケーションから扱うことで、編集のみならず、様々な合成素材としても利用出来る。さらに静止画として印刷物に加工することも容易だ。一度デスクトップに取り込まれたビデオデータは様々なアウトプットが可能になるのだ。いわゆるワンソースマルチユースの実現である。キラ星のように出現する多才なソフトウェアの魅力を余すところなく実現する強力なプラットホームに近付いたMacintosh。

もちろんDVフォーマットのままビデオテープへ作品を戻すこともできる。また、MPEG-2へ映像フォーマットをトランスコードすることによってDVDのオーサリングを行うこともできる。さらに、QuickTimeによるインターネットストリーミングビデオへの応用も可能だ。もちろんデスクトッププレゼンテーションのムービーメーカーとして健在なのは言うまでもない。

個人でも映像を多くの人に見てもらえるチャンスを持つことができる可能性は大きなビジネスチャンスになるだろう。ストリーミングサーバーもMac OS X サーバーを用意するだけで簡単に発信可能だ。

多くの可能性を秘めたビデオ映像データの扱いには様々なアプリケーションの組み合わせと、最新のテクノロジーベンチャーに支えられているMacintoshの恵まれた環境を徹底的に活用するユーザーの目と、確かな腕が求められている。

予算に応じてアプリケーションと機能を使い分ける、選べる時代に入ってきたと言える。

 

DVによって拡がるビデオ編集

IMovieによるビデオ編集へのエントリーが拡がっている。家庭でも簡単にビデオ編集が楽しめるという底辺拡大は大きな影響をもっているのだ。

一部の専門科しかできなかった作業を解放した功績は大きい。

簡単、シンプルであることは、それだけで大きな力になる。

一方、先輩格であるFinal Cut Proの機能も見てみよう。

リアルタイム処理に向けてはNABで発表された「MatroxのRTMac」の登場が待たれるが、Final Cut Proは、さらに高度な領域へ向かおうとしている。

Final Cut Proはノンリニア編集ソフトや、合成ソフトの他社製品から良い部分を多く吸収して、細かく設計された本当によくできたソフトだ。

ソフトのみで標準DV入出力を扱うことができ、サードパーティーのプロセッシングボードを利用することで業務用のアナログコンポーネントに対応したり、シリアルデジタルに対応することも、またハイビジョン対応も近日可能だ。

DVデッキやカメラとの接続もIEEE1394(FireWire)ケーブル一本(4-Pin to 6-Pin)で簡単にできるFireWireは、映像、オーディオ信号の入出力だけでなく、デッキ制御もDVタイムコードで確実にコントロールできる。

オーディオとNTSC映像のモニターは、DVデッキやカメラからアナログ端子を利用して行うことができるので接続しておこう。

このモニターは、カメラ出力だけでなく、Final Cut Proで編集した映像や、オーディオのプレビュー確認にも使用する。ここが双方向で利用できるFireWireの便利なところだ。

強力な合成機能を自由にカスタマイズできる「Filters」も便利だ。

カラーコレクションやポスタリングをはじめ、各種のビデオフィルターが同時に利用できる。しかも時間軸でキーフレームを使ってパラメータを自由に変化できるのだ。

さらに、注目のコンポジション機能は、まるでAfterEffectsのそれを思わせる充実振りで、プラグインもAfterEffects用のサードパーティー製品がそのまま使用できる。キーフレームを自由に使える「Motion」DVEの機能は、全てのクリップに利用できる。画面 の大きさを変える「Scale」ではキーフレームに合わせてスムースに大きさを変化させることができる。さらに、傾きをコントロールする「Rotation」や、位 置を制御する「Center」などを組み合わせて多彩な表現をすることができる。

もちろん、画面の周囲を切り込む「Crop」や、合成したときに下の画面 に写る影の具合をコントロールする「Drop Show」、移動していく時のブレを表現する「Motion Blur」なども含まれている。

キャラクタージェネレータのモーションエフェクト機能も凄い。

タイムラインへキーフレームを打って文字の回転や拡大はもちろんのこと、カーニングさえもアニメーションできるのには驚きである。

これでモーションタイポグラフィーは簡単に作成できそうだ。

デスクトップで可能なハイエンドコンポジション

合成と言えば、Commotion Proの高度な合成環境を忘れてはならない。

ハリウッドでは、映画スタッフがマスク作成のためCommotionを操れるマンパワーを探し回っていると聞く。特に細かな作業の得意な日本人は重宝されるそうだ。

Commotion3.1はこれまでのデスクトップ環境でのパフォーマンスを越えたパワフルなペイントブラシ機能と精密なコンポジット(合成)、そしてエフェクト機能を提供している。ビデオエフェクト、デジタルシネマ、Webストリーミングなど、多くの映像制作に利用することができる。

クリエーターがクリエーターのために設計したツールと言われるだけあって、痒いところに手が届くようだ。

強力なロトスコーピング機能を装備し、高速で精度の高いトラッキング機能を利用してブレの多い映像に高度にマスクを抽出することができる。

またペインティング機能では高精度のレタッチ機能とペインティングエフェクト機能があり、高精度なキーイング、コンポジションのクリーンアップツール、テキストエフェクトとその他のエフェクトが用意されいる。

解像度に左右されずに無制限に重ねられるレイヤー機能を装備しているのも特徴の一つだ。 PhotoShopと同等のトランスファーモード(合成モード)を利用してのレイヤー間の合成、キーフレームでのエフェクトの設定やトランスフォーメーション設定を利用したモーショングラフィックの作成など、ピクセル精度のフローブラーを装備。カメラの特性によって発生するモーションブラーを再現することによってリアルな合成映像を制作し、フルモーションのトラベリング・マットを複数重ね合わせての自由なアルファチャンネルの作成できる。

Webに利用されるような圧縮/非圧縮の映像の他、HDTV、DTV、そしてFireWireポートを利用することによって簡単に利用できるDVと様々な映像素材を確認して利用することもできる。

Adobeィ Premiere、Apple Final Cut Proなどの様々なノンリニア編集ソフトと組み合わせて利用可能だ。Adobe AfterEffects等の他のコンポジションソフトとのリレーション作業も優れている。

DVDへの出力

MediaPressSuite SDIでのDVD制作では、合成されビデオ編集の終わったデータをMPEG-2へ変換するとパッケージメディアで利用が可能だ。MediaPressSuiteは、リアルタイムMPEG-1,MPEG-2出力を可能にするWIRD社のシステムに、オーサリングソフトはソニック・ソリューションズ社 DVD Fusionを利用している。

同社の最高峰SONIC DVD Creatorはハリウッドの映画業界で多くのシュアを持つシステムだ。DVD制作環境としてMedia100などのノンリニア編集を更に意識したソニック・ソリューションズ社のMPEG-2トランスコーダーを搭載している。

オーサリング環境は快適に尽きる。直感的にわかりやすいリンク構造と、全体のデザインを整理するとDVDの完成は近い。

ネットワークでの映像配信

パッケージメディア以外にインターネットによるビデオストリーミング配信も強力な武器になる。

回線に接続するアナログ モデムの品質には制約があるが、ユーザーはオンデマンドのニュースやトレーニング、海外ラジオ番組、Web 専用イベント放送などを見ることができる。

企業は、株主総会の中継や "ジャスト イン タイム" な学習、さらに従業員、パートナー、コンシューマと直接連絡を取って、変化するビジネス環境に即座に対応する能力をストリーミング メディアの利益を得ることができるだろう。

さて、ストリーミングビデオは、どのように実現しているのだろう。

通常、インターネットの閲覧はWebサーバーへhttp(ハイパーテキスト・トランスファー・プロトコル)ブラウザーでアクセスすることによって成立している。

これはデータをコピー転送する仕組みである。

HTTP ストリーミングは、ムービーファイル全体をクライアント側のハードディスクにダウンロードしてから再生する。AppleのQuickTime やMicrosoftのAVIに代表されるムービーファイルは、ファイルサーバーやWebサーバー 経由で HTTP プロトコルを使ってコピー転送される。このファイルは Macintosh と PC の両方で視聴でき、データも、しっかりコピーされているので、クライアント側で繰り返し何度も視聴するようなものに向いている。

一方、RTP(Real Time Protocol)ストリームデータは、転送してきたデータを画面 表示したら、その場で破棄して行くことになる。

まさに放送局とテレビの関係のようなテクノロジーで、クライアント側のコンピュータをムービー配信するサーバに常に接続しておく方法だ。

ネットワーク上で時々発生するデータ配信の遅れをカバーするため3~10 秒分ほどのキャッシュデータが一時的に蓄えられるが、キャッシュデータも含めてムービー全体がクライアント側のコンピュータに残ることはない。

RTP ストリーミングは、長時間のムービーやライブイベントの中継などに向いている。

QuickTimeのストリーミングサーバーは、Apple社のオープンソースの方針で、ソースコードを開示しているので、多くのUNIXサーバーにコンパイル可能だし、メジャーなフリーUNIX用のバイナリー仕様もあるが、プログラマーでないと敷き居が高いので、バンドルされていてインストールのたやすいるMac OS X サーバー(BSD 4.0)を購入するのが懸命だ。

http://www.publicsource.apple.com/projects/streaming/

QuickTimeをはじめRealVideoやWindowsMediaのプレーヤーが利用可能な現在、映像配信は受けるだけでなく、だれもがコンテンツを発信することができる時代に入った。

 

 

DC1000 & DVD1000の登場は1年以上前にさかのぼるが、日本への宣伝がほとんどされずに来た不遇の製品とも言える。

安価なDV500に比べ高額で、DV入力をオプション扱い、アナログデッキのコントロールなし。としているこの製品の位 置付けが筆者には分かりにくかったので、余り興味をもつこともなかった。最近になってY R-Y B-Yコンポーネント対応の製品DC2000が出てきて、マシンコントロールはProVTRで可能になり状況が変わってきた。

だが、DC1000/2000の本当のすごさはMPEG2のGOP構造の持ち方にあるようだ。

従来のビデオ編集で利用されるMPEG2はIフレームオンリーのものが多いが、DC1000では独自の「スマートGOP」と呼ばれるテクノロジーでIPP、 IBPフレームを扱い、リアルタイムのデュアルストリーム編集を行うことが出来る。

さらにMPEG2の情報を持ちながら4:2:2放送画質をAVIファイル形式として取り込むことも出来るので、AfterEffectsなどのソフトで加工が容易に行える。そして編集が終われば4:2:0のビデオムービーとしてMP@MLのMPEG2で保存が出来る。

重要な点はディスクメディアへのデータ変換スピードだ。

「スマートGOP」は編集可能な状態から、ディスクへ記録するMPEG2へ柔軟に変換してくれるのだ。

本来この製品ではDVDやMPEG2-CDなどのディスクプロダクションに最適な機能を提供していたのだ。もともとアメリカでは民生DVカメラよりもHI-8の方が普及していたので、このようなS-Videoを基本入力にしたMPEG2ディスク制作システムの市場は遥かに大きいに違いない。民生のVTR相手ならデッキコントロールの必要性も低い。

ビデオ編集の出力はテープへ戻すこと!を基本に眺めると違和感があったが、ディスクへ出力する専門のビデオ編集機としては秀逸の出来だ。

旧来の映像ストックをディスクメディアに置き換えようと考えた時に、必要な要素をシンプルかつ効果 的に提供してくれるのだ。

また、インタラクティブの特性を活かしたプロダクションのデモやプレゼンテーション。各種トレーニングなどの教育コンテンツ。企業内の映像ライブラリーや、学校などの映像記録メディアに、また、以前のテープメディアからの変換に。小回りの利く便利な構成になっている。

長時間ビデオテープからキャプチャーを行ってもMPEG2のファイルは、ディスクスペースに負担が少ない。ちなみに、試用で10分のビデオを標準設定の圧縮で取り込んだが、AVI形式でも2.3GBだが、MPEG2だと569MBとコンパクトだ。

1時間の素材でもAVI形式で15GB、MPEG2だと4GBにすぎない。

商品構成を見てみよう。

メインの基盤はシンプルなPCIボードで、標準のブレイクアウトボックスが利用出来る。

ビデオ編集ソフトは定番のAdobe Premire5.1を使用する。

DVDやMPEG2-CDのディスクオーサリングはMinerva Impression DVD(DVD2000ではImpression CD-Pro)を使用する。

音楽のループ編集が簡単に行えるSonic Foundry ACID Musicも標準でバンドルされる。

さて、今回の試用ではWindows2000を利用してインストールしてみた。

現在はOSの転換期でもあり、Windows98、NTと、ずいぶん迷われる方が多いだろう。

たしかに製品に標準でバンドルされるインストールCDでは、Windows2000未対応のドライバーしか入っていなかった。

まずPINNACLEサイトから最新のドライバーを落としておこう。さらにAdobe Premire5.1aもバージョン「c」にしておかないといけない。USAのAdobeサイトからアップデーターを落としておく。

忘れずにMinerva Impression DVDの2000対応バージョンも落としておこう。

インターネットに専用線で接続していない方には気の毒な大容量 のアップデーターや、バージョンアップソフトがあるので、覚悟してかかろう。

ちなみにImpression DVDの最新版をダウンロードすると35MBあった。

一般ユーザーはピナクルジャパンヘ最新のドライバーCDを要求する方が正解だろう。

基本的にドライバーは対応が出来ているようだが、各種の相性問題は自力でクリヤーしないといけない。マザーボードとの相性はBIOS設定だけでは回避できないことが多いので難問だ。筆者はTYANを使った。基本的にWindows2000は素直なOSだと思う。しかしNTベースのカーネルセットアップを多少は心得ていないと辛いかも知れない。

筆者のコンピュータ周辺機器で、CD-RがまだWindows2000に未対応なのでMPEG2- CDの制作までは確認できなかった。

DVD-Rや、DLTドライブへの書き出しはできるようだ。

DC1000のドライバーもbuild42では不安定であったがbuild44では、すっかり安定してきた。最終的にDC2000と共通 のFinalバージョンでは、すこぶる安定している。

これなら仕事に使える。

有り難いのはWindows2000ではデスクトップでアプリケーションを使わず簡単にビデオムービーファイルがプレビューできる。しかもAVI形式だとブレイクアウトボックスから通 常のビデオ再生まで行うことができる。素材のプレビューには重宝だ。

OSとしてかなり安定してきたWindows2000の上で使えるようになってきたことで、安心して仕事に利用出来る環境が整ったといえよう。

今回の試用に際して、もう一つディスク周りの実験もしてみた。

ビデオ編集で利用するハードディスクはかなりのパフォーマンスを必要とするので、筆者は常にSCSIを愛用してきたが、食べず嫌いもコストのバランスには避けがたく、ついにATA66のアレイを利用してみることにした。

FastTrack66という商品は、最新では100対応になっている。このPCIカードからEIDEのケーブルを2CHハードディスクへ連結出来る。合計4個のEIDEディスクが装着出来るが、今回は15GBを2台接続してみた。

アレイのタイプはパフォーマンス優先のストライプと、安全第一のミラーから選ぶ。

もちろんストライプだ。

このディスクはブートディスクにできるので、30GBのドライブ1個で全てを試してみた。OSのインストール時にF6を押して初期に大容量 外部記憶装置のドライバーをインストールしないと導入に失敗する。

さて、実際にビデオキャプチャーを実行してみるが、パフォーマンスは満足の行くものだった。従来の認識を改めさせられた。これなら低価格で大容量 のディスク環境が利用出来ると確信した。はっきり言って専用のコントロールボードを使った複数のEIDEアレイは、DC1000~2000のノンリニア編集におすすめです。マザーボード直はだめだよ。

再高品質(25Mbyt/s)のAVIファイルを1時間連続で取り込んでもエラーフレーム0は当たり前にしても、デュアルストリームの編集でトランゼション時にカリカリと頑張っているハードディスクに乾杯したい気分だった。

肝心のビデオ編集は、安定した動作でサクサクと実行出来る。確実なリアルタイム処理は安心出来る。FreeFX(3次元のDVE)はレンダリングが必要になるが、多才な表現が可能だ。価格相応で時間的にも我慢出来る範囲だ。

ディスク用にファイル変換して保存する際に、DVDオーサリングツールを自動的に連動して起動させることもできる。オーサリングはタイムラインにそった分かりやすい構成のクリップ配置にメニューを用意してリンクするだけの簡単操作だ。

終わればDVDをビルドするだけである。

今回はディスクイメージの作成までに留まったが、時期を見て完成してみたいと思う。

最後にDV500でも問題を指摘し、DC1000でも発生する各種設定画面 の文字ずれ(日本語OSでシステムフォントの大きさがあわない)を解消する方法を紹介しておこう。

DC1000~2000やDV500などで各種の設定画面の文字がはみだして見えないことが多いのだが、これは画面 左上からAboutを選択して、「Dialog text」チェックをはずせば、ご覧のように解決するので試してほしい。

 先月の簡単なサーバー構築はいかがでしたか?
思ったよりサーバーは素直に動いてくれたことと思う。今回はこのサーバーを中心に変わった使い方を紹介しよう。

一般的なオンデマンド送信のようにビデオ素材を加工してサーバー乗せるのではなく、変わった利用法としてノンリニア編集のプレビュー画面 をリアルタイムで閲覧してみよう。

これで編集作業の立会いをせずに遠距離(海外からでも)から、編集作業の進行を見守ることが出来る。

もちろんライブビデオのリアルタイムエンコードとWebCastも行なえるわけだから多くの用途が考えられる。

それではシステムを紹介しよう。

DPS Velocityの新バージョンドライバーでは、圧縮技術で定評のあるLigos社のテクノロジーを導入したMPAG-2へのコンバート以外にReal Video、Windows MediaなどのWebCastフォーマットへの変換も可能だ。

しかも、ライブ放送への対応も含めてリアルタイムでプレビュー画像をサーバーへ送り出すことが出来るのだ。(ご覧になりたい方はFTTまでご連絡下さい)

ポスプロのシステムとしても、事務所でネットワークにつながった各編集システムの進捗を閲覧したり、遠距離で参加できないスポンサーへのプレビューも可能になる。

さらに、ライブのカメラ映像などをラインで受けて、ノンリニアシステムのタイムラインにある映像と合成したり、テロップを挿入したものを、そのままWebCast出来てしまうのだ。

ライブ入力を行う時は、あらかじめタイムラインにライブクリップを必要な時間分設定して置く。

マウスで自由な長さを設定しておこう。

ちなみに、スタジオカメラとのやり取りなどで利用する場合、この時間は乗り移りの余裕時間と考えて、ライブの時間はタイムラインの進行を止めてしまえば、好きな時間だけライブの映像を本線に送りつづけることが出来る。

次に入力ソースを選択する。

弊社ではシステムの関係でD1-Digitalでライン入力が入るので、選択しておく。

入力ソースはコンポジット、Sビデオ、YUVコンポーネント、DV、SDIの中から選ぶことができる。

システムで構成する場合重要な外部同期は、任意の外部信号から受け取りGenLockすることが出来る。

外部入力を受け取りはじめる時には、タイムライン上でマウスの右ボタンをクリックして「Enable-Use Incoming Video」をチェックするだけだ。

簡単な操作でライブ映像とノンリニアクリップとの編集が出来てしまう。

3次元DVEなどの効果もリアルタイムで実行できるので、当然ライブ映像とタイムラインのクリップとで利用することが出来る。

それでは続いてWebCastの設定画面を見てみよう。

VelocityのMovieメニューからBroadcast Settingsを選択すると、Real Movieか、Windows Media Movieなどの方式を選択することができる。今回はReal Movieを設定する。

Settingsを押すとReal Videoの基本設定を行なう画面 が出てくる。

始めにハードウェアでサポートするオプションを見てみよう。

プロックアンプで色調の補正をしたり、画面の淵をクロップで切り取ることも出来る。もちろんリアルタイムだ。

さらにReal Videoの設定ではサーバーを先に設定した所を利用するので、IPアドレスか、DNSを設定済みならサーバー名を記入する。

サーバーの設定がデフォルトのままなら、ライブストリームは「Live.rm」で受け取ることになっている。IPのポートナンバーも4040である。

このIPのポートナンバーは聞きなれないことと思うが、同じサーバー上で複数のネットワークアプリケーションを動かすための大事な設定だ。

つまり、1台のサーバーに固定されたIPアドレスをマンションの住所と考えると、ポートは郵便受けのようなもので、違う役割の通 信を同時に効率良く行なうことが出来る。

今回のようなストリームビデオを送りこむような操作ではユーザーを限定しないと

混乱するので、登録したユーザーをパスワードで認証して行なう。

標準ではデータを送り出す方式をパフォーマンスの良いUDPで行なっているが、セキュリティのきつい企業のファイアーウォールを通 過するためにHTTPを使用することも出来る。

Velocityの扱う映像は放送規格なので、SDIの標準サイズである720*486になるが、

このままデジタルデータで眺めると横長に間延びして見えることになる。

そこで、4:3のアスペクト、320*240のサイズへ整えておこう。

次に肝心の圧縮オプションを見てみよう。

対象となるユーザーの視聴環境を回線帯域によって必要と思われるオプションを選択する。社内のLANで利用するのなら「Corporate LAN」を利用しよう。

アドバンスドセッティングでは、はじめにオーディオの圧縮を対応させるそれぞれの回線帯域でチェックしておこう

ビデオの場合も同様にチェックしておこう。

WebCastを開始するには「Movie」メニューから「Broadcast Always」を選択するだけで常時プレビューモニターに表示されている映像が、サーバーへ送られ、ネットワークへ流れていく事になる。

これだけで簡単なWebCastライブ放送システムが出来あがりだ。

ただ、このシステムを何に利用するか?は、従来の考え方だけでは生かしきれない。

ノンリニア編集だけでなく考えた場合には、RealVideoのサーバーもノンリニアシステムと同一のマシンにインストールしておけば、社内や、学校でのWebCast放送局が運用可能に成ってしまう。

 

DV信号とアナログ信号を、双方扱えるリアルタイムノンリニアシステムとして、PINNACLE SYSTEMSがマーケットへ送り出すのがDV500だ。

PINNACLE SYSTEMS DV500

 

DV500ボード

 

 

miroVideoを製作するドイツのメーカーがPINNACLE SYSTEMSに買収されて誕生した新製品だ。

2030万円レベルの価格帯は、ハイアマチュアから社内業務用にも利用できる広い市場で、カノープスDV REX-RTや、MATROXRT2000など、ライバルも多いところだ。

この分野でのファイルフォーマットはMPEG2を利用したり、DVそのものを利用する製品などバラエティーに富んでいる。

注意したいのはDVDを作るつもりで最初からMPEG2を考えても、ビデオ編集で利用するMPEG2DVDで使用するMPEG2は設定が大きく違うので、必ず再変換を行うことに成ることを知っておきたい。DVで編集してMPEG2に変換することが特別 不利なわけではないので、比べる際には利用する用途を考え、重要なサポート関係も含めて決めていただきたい。

ともあれ、この分野は、DVDの安価な制作を目指す方には魅力的な選択肢となるだろう。

 

さっそくDV500のスペックを見てみよう。

エンコードメソッドはDVネイティブ25Mbit/sの信号そのものを使用するタイプで、720×480ITU.R601をサポートしている。保存形式はAVIで、編集時にはリアルタイム処理され必要なデュアルストリームの50Mbit/sを可能にしている。IEEE1394を使用したインターフェースで、DVカメラやVTRから変換ロスの無いデジタルビデオを入出力できる。

予算の少ないCS番組などのブロック素材編集に、ディレクターが自宅で利用することが可能だろう。

 

ブレイクアウトボックス

 

アナログポートは、ブレイクアウトボックスを介してS-VideoY/C)とコンポジット(CVBS)を接続できる。

オーディオもDV32kHzからCD品質の44.1kHzと、DVDで利用する48kHzをサポートしている。

MPEG2への変換時に行うビットレイトコントロールはコンスタントビットレイト(CBR)とバリアブルビットレイト(VBR)を選択できる。

 

DV500のパッケージを開けると、色々なソフトがバンドルされている。

ビデオキャプチャーを画期的に簡単にしてくれるINSTANT Video RTをはじめ、

ビデオ編集ソフトの定番とも言えるAdobe Premiere5.1RTにピナクルが得意とするキャラクタジェネレータソフトのTitleDEKOを搭載。

オーディオを簡単に加工したり、簡単にBGMを作れるSonic-Foundry ACID Musicも標準添付だ。

さらにCDDVDを制作するMinerva Impressionはユーザー登録を行うと郵送されてくる。

使用OS Windows9898SENT4.0SP3以上)である。

今回筆者がインストールしたのはPentiumIII500MHz512MB RAM36GHDSCSILVDWindowsNT4.0の環境だ。

後にわかるのだが、Windows98でないと3Dエフェクトが有効にならないことがマニュアルを開けると明記されていた。実際に導入するときにはWindows98を選択しないと意味が無いことになる。

インストールされたソフトの設定を行ってみよう。

 

 

オーバーレイ標示設定

 

 

セッティングパネルではシステムフォントが日本語環境で合わずに表示半分が隠れてしまったが、これはすぐに解決してほしい。外部モニターへの出力設定もここで行える。

 

入力信号設定

 

DVカメラはSONY DCR-PC100iLinkからDV信号の入力で試してみた。アナログ入力時はビデオ信号の調整が可能だ。

    フォーマット設定

 

日本では当然NTSCの設定になる。必要なら2GBの壁を超えて12TBのファイルまで作ることが出来る。

 

 

オーディオ設定

 

オーディオはDVDで利用するなら48kHzで設定しておこう。

 

miroの標示が残るロゴ標示

 

ここで注目のソフトをお目にかけよう。miroVideoの標示が残るDVToolsというソフトは限られたハードディスク容量 を考えたときに大変在り難い機能を提供してくれる。

 

 

ハードウェアの状態をチェック

 

 

始めにビデオキャプチャーや編集に必要なパフォーマンスを得られているかどうかをチェックすることで、安心して作業ができる。DV圧縮とはいえ、ディスクパフォーマンスには気をつかわないと、コマ落ちなどを発生する元になる。

 

 

テープ素材のカットシーンを検出

 

 

ボタンを押すだけで自動的にテープを巻き戻して撮影したテープからカット変わり情報をスキャンしてポイントのサムネール画像を自動で作ってくれるのだから、これは助かる。

 

 

カット変わりのシーンを標示

 

 

タイムコードと静止画の並んだシートをプリントアウトして、素材テープと共に保存すれば記録としても重宝する。

 

 

必要なシーン素材を直接選ぶことも出来る

 

 

もちろん自動選択だけでなくマニュアルでシーンの決定を行っておけば無駄 も省ける。

 

 

完成イメージでカットシーンを並べる

 

 

素材カットが整列したら、中から必要なカットだけを並べてみよう。

この順番にキャプチャーしたファイルネームに連続番号がふられるので、整理しやすいように考えられている。

 

 

必要なカットをキャプチャー

 

 

カットが順番にキャプチャーされていく。実際に取り込むファイルが最小限ですむので、ハードディスクなどの容量 が厳しいと場合には特に在り難い。

 

 

クリップの情報

 

 

取り込まれた素材クリップのテープ上のデータも的確に把握できる。

 

 

Premiereビデオでの編集

 

 

ビデオクリップが取り込まれた後はPremiereで編集することになる。操作はソフトだけで編集する場合と同じで、異なる点は、外部モニターで、そのまま編集画面 を確認できることと、リアルタイムでエフェクトをかけられたり、テロップを入れてもレンダリングが必要ない点などだ。

 

 

基本設定

 

 

基本設定を確認しておこう。DVからの取り込みは標準でドロップフレームになる。

 

 

デバイス制御を設定

 

 

もちろんPremiereのデバイスコントロールを利用してキャプチャーも行える。

コントロールできるデバイスはDVデッキだけなので、その他のデバイスはマニュアル操作でコントロールする必要がある。

スクラッチディスクも高速のメディア専用ディスクを設定しておこう。

 

 

リアルタイムが有効になる効果

 

 

これがWindowsNTでリアルタイムで実行できる効果 だ。Windows98だと、これにFreeFXと呼ばれる3次元効果 が加わる。

 

 

効果設定のパラメータ変更

 

 

設定した効果には微妙な変更を加えることが出来る。ボーダーを加えて色を設定することもできる。

 

 

キャラクタジェネレータTitleDeko

 

 

業務用のシステム同様の品質を発揮するキャラクタージェネレーターは価値がある。

ピナクルのDekoシリーズはハイエンドのスタジオ仕様から、デスクトップのバンドルまでライバルを上回る抜けのよさとスタイルのバリエーションが、使いやすい操作性で提供されている。

 

 

フェースでのグラデーション設定

 

 

テロップの上面になるフェースでのグラデーションや、シャドーなどの調整が追い込める。

 

 

簡単に選択できるフェース

 

 

多くのプリセットされたフェースがあるので、選ぶだけで簡単にきれいな設定を完了できる。

 

 

フィルター効果一覧

 

 

ビデオクリップはフィルターをかけることで、さまざまな効果をかけることが出来る。

効果の具合は2箇所のキーフレームで変化を連続的に設定できる。

 

 

インバート効果の調整

 

 

反転(インバート)効果も連続して変化させることがリアルタイムで可能だ。

 

 

ムービー出力を行う

 

 

完成したムービーはビデオに出力するほか、ムービーファイルとしてコンピュータで利用したり、DVDに変換することが出来る。

 

 

フォーマットにMPEG2を選択

 

 

出力フォーマットにMPEG2を選択してみる。

 

 

MEPG2の設定

 

 

こまかなGOP設定などは標準で行うことをお奨めする。

DVDとしてオーサリングを行う場合は10Mbps以内で映像と音声のデータを収めなくてはならないので注意。

 

 

オーサリングソフトへの伝達情報設定

 

 

タイムライン上でマーカーを打っておくと、DVDのチャプターとして利用することが出来るのでこの情報も伝達できるようにしておこう。

 

 

DVDオーサリングソフト

 

 

変換をはじめるとオーサリングソフトが自動的に立ち上がる。

タイムラインを利用したユーザーインターフェースで、フローチャート方式のインターフェースではなく、ビデオ編集の感覚で行なえるタイムライン上にクリップを配置する方式を採用している。

これは、企画制作の現場で台本を書く際に、コンピュータソフトのようなフローに不慣れなビデオ制作者には歓迎されるだろう。

従来どおりの時間軸の台本にリンク先を指定するような方法で表現が可能だ。

ムービーファイルは、タイムラインへそのままドラッグ&ドロップすることで登録される。

DVDビデオのNEXTPREVのリンクは、この順番に依存する。

 

 

わかり易いインターフェース

 

 

現実にDVDを制作する場合はDVD-Rを必ず必要としてしまうが、まだまだ高価なため、このクラスの機種と予算で制作を考える場合ネックになるケースが多いだろう。

 

 

DVDのイメージファイルの書出し

 

 

でも、コンピューターのDVD-ROMを搭載したユーザーに向けては、CD-Rでイメージファイルを焼き付けてDVD映像を楽しんでもらうことが出来るのだ。

つまり、CD-ROMMPEG2のデータを入れてDVD再生ソフトで読み出すのだ。

もちろん時間は、容量が7.2Gで在るはずのDVDから650MCDが少ない分大幅に減るが、プロモーションなど、短時間のものなら大丈夫だ。

 

 

CDへのDVDファイル書出し

 

 

さらに、MPEG2のデータは大画面できれいに再生可能な上、データとしても軽いので、LANを経由した社内のファイルサーバーなどに入れておけば、ネットワーク端末のDVD再生ソフトから再生しても利用できる。従来はMPEG1で行っていたプレゼンテーションソフトからも利用できればデスクトップでのプレゼンテーション映像が飛躍的に向上するのだ。詳しくは筆者までメールをいただければネットワーク配信のお手伝いができる。現在では、多少のファイル変換の知識が必要になるが、早晩、優秀なソフトが登場して、手をかけずに、このあたりの作業をこなしてくれるようになるに違いない。

 

DV500は個人の道具として高品質な映像を加工するコストパフォーマンスに優れている。

今後はマニュアルの日本語化やソフトの日本語表記、迅速なドライバーのアップデイトなど、日本市場にあった商品化を期待したい。

 

 

 

2000-03-03

尾上泰夫

 

DV信号とアナログ信号を、双方扱えるリアルタイムノンリニアシステムとして、PINNACLE SYSTEMSがマーケットへ送り出すのがDV500だ。

PINNACLE SYSTEMS DV500

 

DV500ボード

 

 

miroVideoを製作するドイツのメーカーがPINNACLE SYSTEMSに買収されて誕生した新製品だ。

2030万円レベルの価格帯は、ハイアマチュアから社内業務用にも利用できる広い市場で、カノープスDV REX-RTや、MATROXRT2000など、ライバルも多いところだ。

この分野でのファイルフォーマットはMPEG2を利用したり、DVそのものを利用する製品などバラエティーに富んでいる。

注意したいのはDVDを作るつもりで最初からMPEG2を考えても、ビデオ編集で利用するMPEG2DVDで使用するMPEG2は設定が大きく違うので、必ず再変換を行うことに成ることを知っておきたい。DVで編集してMPEG2に変換することが特別 不利なわけではないので、比べる際には利用する用途を考え、重要なサポート関係も含めて決めていただきたい。

ともあれ、この分野は、DVDの安価な制作を目指す方には魅力的な選択肢となるだろう。

 

さっそくDV500のスペックを見てみよう。

エンコードメソッドはDVネイティブ25Mbit/sの信号そのものを使用するタイプで、720×480ITU.R601をサポートしている。保存形式はAVIで、編集時にはリアルタイム処理され必要なデュアルストリームの50Mbit/sを可能にしている。IEEE1394を使用したインターフェースで、DVカメラやVTRから変換ロスの無いデジタルビデオを入出力できる。

予算の少ないCS番組などのブロック素材編集に、ディレクターが自宅で利用することが可能だろう。

 

ブレイクアウトボックス

 

アナログポートは、ブレイクアウトボックスを介してS-VideoY/C)とコンポジット(CVBS)を接続できる。

オーディオもDV32kHzからCD品質の44.1kHzと、DVDで利用する48kHzをサポートしている。

MPEG2への変換時に行うビットレイトコントロールはコンスタントビットレイト(CBR)とバリアブルビットレイト(VBR)を選択できる。

 

DV500のパッケージを開けると、色々なソフトがバンドルされている。

ビデオキャプチャーを画期的に簡単にしてくれるINSTANT Video RTをはじめ、

ビデオ編集ソフトの定番とも言えるAdobe Premiere5.1RTにピナクルが得意とするキャラクタジェネレータソフトのTitleDEKOを搭載。

オーディオを簡単に加工したり、簡単にBGMを作れるSonic-Foundry ACID Musicも標準添付だ。

さらにCDDVDを制作するMinerva Impressionはユーザー登録を行うと郵送されてくる。

使用OS Windows9898SENT4.0SP3以上)である。

今回筆者がインストールしたのはPentiumIII500MHz512MB RAM36GHDSCSILVDWindowsNT4.0の環境だ。

後にわかるのだが、Windows98でないと3Dエフェクトが有効にならないことがマニュアルを開けると明記されていた。実際に導入するときにはWindows98を選択しないと意味が無いことになる。

インストールされたソフトの設定を行ってみよう。

 

 

オーバーレイ標示設定

 

 

セッティングパネルではシステムフォントが日本語環境で合わずに表示半分が隠れてしまったが、これはすぐに解決してほしい。外部モニターへの出力設定もここで行える。

 

入力信号設定

 

DVカメラはSONY DCR-PC100iLinkからDV信号の入力で試してみた。アナログ入力時はビデオ信号の調整が可能だ。

    フォーマット設定

 

日本では当然NTSCの設定になる。必要なら2GBの壁を超えて12TBのファイルまで作ることが出来る。

 

 

オーディオ設定

 

オーディオはDVDで利用するなら48kHzで設定しておこう。

 

miroの標示が残るロゴ標示

 

ここで注目のソフトをお目にかけよう。miroVideoの標示が残るDVToolsというソフトは限られたハードディスク容量 を考えたときに大変在り難い機能を提供してくれる。

 

 

ハードウェアの状態をチェック

 

 

始めにビデオキャプチャーや編集に必要なパフォーマンスを得られているかどうかをチェックすることで、安心して作業ができる。DV圧縮とはいえ、ディスクパフォーマンスには気をつかわないと、コマ落ちなどを発生する元になる。

 

 

テープ素材のカットシーンを検出

 

 

ボタンを押すだけで自動的にテープを巻き戻して撮影したテープからカット変わり情報をスキャンしてポイントのサムネール画像を自動で作ってくれるのだから、これは助かる。

 

 

カット変わりのシーンを標示

 

 

タイムコードと静止画の並んだシートをプリントアウトして、素材テープと共に保存すれば記録としても重宝する。

 

 

必要なシーン素材を直接選ぶことも出来る

 

 

もちろん自動選択だけでなくマニュアルでシーンの決定を行っておけば無駄 も省ける。

 

 

完成イメージでカットシーンを並べる

 

 

素材カットが整列したら、中から必要なカットだけを並べてみよう。

この順番にキャプチャーしたファイルネームに連続番号がふられるので、整理しやすいように考えられている。

 

 

必要なカットをキャプチャー

 

 

カットが順番にキャプチャーされていく。実際に取り込むファイルが最小限ですむので、ハードディスクなどの容量 が厳しいと場合には特に在り難い。

 

 

クリップの情報

 

 

取り込まれた素材クリップのテープ上のデータも的確に把握できる。

 

 

Premiereビデオでの編集

 

 

ビデオクリップが取り込まれた後はPremiereで編集することになる。操作はソフトだけで編集する場合と同じで、異なる点は、外部モニターで、そのまま編集画面 を確認できることと、リアルタイムでエフェクトをかけられたり、テロップを入れてもレンダリングが必要ない点などだ。

 

 

基本設定

 

 

基本設定を確認しておこう。DVからの取り込みは標準でドロップフレームになる。

 

 

デバイス制御を設定

 

 

もちろんPremiereのデバイスコントロールを利用してキャプチャーも行える。

コントロールできるデバイスはDVデッキだけなので、その他のデバイスはマニュアル操作でコントロールする必要がある。

スクラッチディスクも高速のメディア専用ディスクを設定しておこう。

 

 

リアルタイムが有効になる効果

 

 

これがWindowsNTでリアルタイムで実行できる効果 だ。Windows98だと、これにFreeFXと呼ばれる3次元効果 が加わる。

 

 

効果設定のパラメータ変更

 

 

設定した効果には微妙な変更を加えることが出来る。ボーダーを加えて色を設定することもできる。

 

 

キャラクタジェネレータTitleDeko

 

 

業務用のシステム同様の品質を発揮するキャラクタージェネレーターは価値がある。

ピナクルのDekoシリーズはハイエンドのスタジオ仕様から、デスクトップのバンドルまでライバルを上回る抜けのよさとスタイルのバリエーションが、使いやすい操作性で提供されている。

 

 

フェースでのグラデーション設定

 

 

テロップの上面になるフェースでのグラデーションや、シャドーなどの調整が追い込める。

 

 

簡単に選択できるフェース

 

 

多くのプリセットされたフェースがあるので、選ぶだけで簡単にきれいな設定を完了できる。

 

 

フィルター効果一覧

 

 

ビデオクリップはフィルターをかけることで、さまざまな効果をかけることが出来る。

効果の具合は2箇所のキーフレームで変化を連続的に設定できる。

 

 

インバート効果の調整

 

 

反転(インバート)効果も連続して変化させることがリアルタイムで可能だ。

 

 

ムービー出力を行う

 

 

完成したムービーはビデオに出力するほか、ムービーファイルとしてコンピュータで利用したり、DVDに変換することが出来る。

 

 

フォーマットにMPEG2を選択

 

 

出力フォーマットにMPEG2を選択してみる。

 

 

MEPG2の設定

 

 

こまかなGOP設定などは標準で行うことをお奨めする。

DVDとしてオーサリングを行う場合は10Mbps以内で映像と音声のデータを収めなくてはならないので注意。

 

 

オーサリングソフトへの伝達情報設定

 

 

タイムライン上でマーカーを打っておくと、DVDのチャプターとして利用することが出来るのでこの情報も伝達できるようにしておこう。

 

 

DVDオーサリングソフト

 

 

変換をはじめるとオーサリングソフトが自動的に立ち上がる。

タイムラインを利用したユーザーインターフェースで、フローチャート方式のインターフェースではなく、ビデオ編集の感覚で行なえるタイムライン上にクリップを配置する方式を採用している。

これは、企画制作の現場で台本を書く際に、コンピュータソフトのようなフローに不慣れなビデオ制作者には歓迎されるだろう。

従来どおりの時間軸の台本にリンク先を指定するような方法で表現が可能だ。

ムービーファイルは、タイムラインへそのままドラッグ&ドロップすることで登録される。

DVDビデオのNEXTPREVのリンクは、この順番に依存する。

 

 

わかり易いインターフェース

 

 

現実にDVDを制作する場合はDVD-Rを必ず必要としてしまうが、まだまだ高価なため、このクラスの機種と予算で制作を考える場合ネックになるケースが多いだろう。

 

 

DVDのイメージファイルの書出し

 

 

でも、コンピューターのDVD-ROMを搭載したユーザーに向けては、CD-Rでイメージファイルを焼き付けてDVD映像を楽しんでもらうことが出来るのだ。

つまり、CD-ROMMPEG2のデータを入れてDVD再生ソフトで読み出すのだ。

もちろん時間は、容量が7.2Gで在るはずのDVDから650MCDが少ない分大幅に減るが、プロモーションなど、短時間のものなら大丈夫だ。

 

 

CDへのDVDファイル書出し

 

 

さらに、MPEG2のデータは大画面できれいに再生可能な上、データとしても軽いので、LANを経由した社内のファイルサーバーなどに入れておけば、ネットワーク端末のDVD再生ソフトから再生しても利用できる。従来はMPEG1で行っていたプレゼンテーションソフトからも利用できればデスクトップでのプレゼンテーション映像が飛躍的に向上するのだ。詳しくは筆者までメールをいただければネットワーク配信のお手伝いができる。現在では、多少のファイル変換の知識が必要になるが、早晩、優秀なソフトが登場して、手をかけずに、このあたりの作業をこなしてくれるようになるに違いない。

 

DV500は個人の道具として高品質な映像を加工するコストパフォーマンスに優れている。

今後はマニュアルの日本語化やソフトの日本語表記、迅速なドライバーのアップデイトなど、日本市場にあった商品化を期待したい。

 

Final Cut Pro 1.0


1999-06-28

尾上泰夫


アップルファン待望のノンリニアビデオ編集ソフトが登場した。

かねてより前評判の高いFinal Cut Proは、QuickTime4.0の登場で、ついにリリースされることとなった。コンピューター上で扱うムービーファイルの作成ではなく、テレビ画面に表示することを前提とした高品質なビデオ制作をターゲットとしている。

Final Cut Proは、長らく待たされただけあって、ノンリニア編集ソフトや、合成ソフトの他社製品から良い部分を多く吸収して、細かく設計された本当によくできたソフトだ。

今回はApple専用でのリリースなので、Windowsユーザーにとっては今後の開発を期待したい。

 

今回の評価は日本では市販されていない英語版1.0で行っている。日本では秋頃に日本語版で登場する予定とのことなので期待してほしい。

ソフトのみではMacintosh G3の標準DV入出力しか扱うことができないが、PINNACLE TARGA1000 or 2000を利用して業務用のアナログコンポーネントに対応することができる。ちなみに現在Final Cut Proが対応しているメーカーはPINNACLE SYSTEMS社、 一社である。

 

 

民生用miniDVとMacintosh G3でのシンプル利用

さっそくインストールしてみよう。

初めにお約束のQuickTime4.0をインストールしておく。

次にMacintosh G3のFireWireポートを使用するアップデートドライバーをインストールする。

最後にFinal Cut Proをインストールする。

 

 

DVだけの利用ならMacintosh G3内蔵のハードディスクでもパフォーマンスは十分である。しかし、多くの時間容量であるメディアファイルを考えると外部にSCSIドライブのディスクを用意しておくことが必要となるだろう。

DVデッキやカメラとの接続もIEEE1394(FireWire)ケーブル一本(4-Pin to 6-Pin)で簡単にできる。ちなみにビデオフレームサイズはDVでは720×480の固定になる。

FireWireは、映像、オーディオ信号の入出力だけでなく、デッキ制御もDVタイムコードでコントロールできるのだ。

オーディオとNTSC映像のモニターは、DVデッキやカメラからアナログ端子を利用して行うことができるので接続しておこう。

このモニターは、カメラ出力だけでなく、Final Cut Proで編集した映像や、オーディオのプレビュー確認にも使用する。ここが双方向で利用できるFireWireの便利なところだ。

これでminiDVのシンプルな編集システムが完成だ。

 

業務仕様のアナログコンポーネント対応

今回はPINNACLE TARGA2000PROを利用した環境での評価なので、あらかじめキャプチャーボードTARGA2000 PCI を取り付けておく。ドライバーはFinal Cut Proに添付されているPINNACLE TARGA2000 PCIをインストールしておく。

Final Cut Proインストールの設定もTARGAを意識した箇所が随所に見受けられる。

ビデオフレームサイズはCCIR601準拠の720×486を使用する他、640×480のサイズも使用できる。

こちらはオーディオとNTSC映像のモニターを、βカムなどの業務用VTRと個別に用意しておく。

出力のポート設定はコントロールパネルから「TARGA2000PCI 」を起動して行うことができる。

 

業務用VTRと組み合わせる場合には、ブラックバーストジェネレータでリファレンス信号を外部同期(Genlock)しておくことも有効だ。

VTR制御には、シリアルポートを持たないG3では、USB-シリアル変換のアダプター(別売)が必要だ。

M-JPEGで画像を扱うTARGAでのキャプチャーは、高品質ながらデーター量の多さから、しっかりとしたメディアディスクを必要とする。安定した転送レートを確保するには、ウルトラワイドSCSIのインターフェースボードと、ディスクを複数連装してアレイディスクにすることも必要だ。最近ではウルトラ2ワイドのLVD機器も値段がこなれて来ているので検討に値する。

 

注意してほしいのはDVフォーマットでキャプチャーした素材をTARGAでアナログコンポーネント出力しようとしてもコーデックが異なるためにうまくいかない点だ。

フレームサイズの変更は忍耐のムービーレンダリング出力が必要になるので、できるだけ避けたい。初めからアナログコンポーネントもしくはSビデオや、コンポジットビデオでのキャプチャーに変更しておくことが肝心だ。

 

初期設定

それではFinal Cut Proを起動して見よう。

初期設定画面でデバイスや、利用するビデオフレームサイズなどの設定を行う。

Device control では、接続するVTRはβカムなのでprotocol はSony RS-422を選択する。

 

Capture では、ビデオフレームサイズはCCIR601NTSC(40:27)の720×486を使用する。

TARGA2000 PCI がインストールされていればQuickTime Settings のVideo項目にTARGA の選択が可能になっている。

PINNACLE TARGA は大変に素直なボードなので、故障していない限り物理的にボードをPCI スロットへインストールするだけで特別な設定変更をしなくても認識されるはずだ。

同様にオーディオの設定もTARGAからの入力設定に選択しておく。

 

注意点は、映像、オーディオの入力選択はFinal Cut Proから行うが、出力ポート選択は、Macintoshのコントロールパネル上で行うことだ。

Sequence Presetsでは「TARGA 720x486 - NTSC」を選択する。

設定を詳しく見てみよう。Editing TimebaseはNTSC標準の29.97を選択してあるはずだ。フレームサイズは先に設定したとおりCCIR601NTSC(40:27)の720×486だ。

Field Dominanceは「Lower(Even)」から始まるのが一般的だ。

Pixel Aspect Ratioは、真四角のコンピューターとは異なり、「NTSC-CCIR 601 / DV」の縦長な長方形になる。


基本操作画面と特徴

直観的で簡単な操作

起動したFinal Cut Proの各ウィンドウは適切なポジションに収まるように配置されている。スタンダードなビデオ編集用の2画面配置から、合成の作業を行いやすい拡大した1画面配置までWindowメニューのArrengで変更することが出来る。

標準のアングル

合成を主に行うときのアングル

そのほかにも好みに応じて

様々な設定が可能だ

作業内容に応じたウィンドウ構成を変更することで多彩に顔が変わる。

しかも他のウィンドウも移動すると定位置に吸着するようにセットされるのは便利だ。

 

「Capture」

ビデオを取り込むときには「Log and Capture」でキャプチャー画面を呼び出す。

 

入力されているビデオ信号はウェイブフォームとベクトルのモニターウィンドウでチェックが可能だ。

 

VTRデバイスをコントロールしながら必要なシーンのタイムコードをログクリップとして記録していく。もちろんダイレクトにキャプチャーも出来るが、記録を残しておくことが、後に助けになるのでBatchキャプチャーをお薦めする。

映像データの表示されないタイムコード記録だけのクリップが必要数出来たら、後は自動的にキャプチャーを実行できる。

 

「Viewer」

操作の基本となるクリップの「Viewer」

ウィンドウで素材クリップの加工やテロップ作成などの作業を行う。すべての素材に対して可能な限りの変更パラメータが用意されている。そのパラメータは時間軸によって変更が可能なので、多彩なフィルターワークやモーションコントロールによるアニメーションが実行できる。

 

クリップのオーディオはステレオ左右チャンネル「Ch1」「Ch2」で独立している。

個別にレベルとパンのコントロールがキーフレームで自在に可能だ。オーディオのフィルター加工も細かに設定できる。業務用機のように音声トラックをステレオに使用せず、カメラマイクとラインマイクのように使い分けた音素材の処理には、ありがたい機能だ。

 

強力な合成機能を自由にカスタマイズ「Filters」

ビデオ画像に加工をするフィルターの設定を行うのがこの画面だ。

 

カラーコレクションやポスタリングをはじめ、各種のビデオフィルターが同時に利用できる。しかも時間軸でキーフレームを使ってパラメータを自由に変化できるのだ。

さらに、注目のコンポジション機能は、まるでAfterEffectsのそれを思わせる充実振りで、プラグインもAfterEffects用のサードパーティー製品がそのまま使用できる。筆者はDigieffects社のAurorix2を、そのままインストールするだけで使用した。

 

キーフレームを自由に使える「Motion」

DVEの機能は、全てのクリップに利用できる。画面の大きさを変える「Scale」ではキーフレームに合わせてスムースに大きさを変化させることができる。さらに、傾きをコントロールする「Rotation」や、位置を制御する「Center」などを組み合わせて多彩な表現をすることができる。

もちろん、画面の周囲を切り込む「Crop」や、合成したときに下の画面に写る影の具合をコントロールする「Drop Show」、移動していく時のブレを表現する「Motion Blur」なども含まれている。

 

キャラクタージェネレータのモーションエフェクト機能も凄い。

タイムラインへキーフレームを打って文字の回転や拡大はもちろんのこと、カーニングさえもアニメーションできるのには驚きである。

これでモーションタイポグラフィーは簡単に作成できそうだ。

残念ながら英語版では日本語を表示できなかった。早く日本語版の登場を期待したい。

 

編集に利用する素材やエフェクトパターンを管理する「Browser」。

 

使用する素材はすべてこの「Browser」にあるプロジェクトへ登録できる。登録された素材は、BINを使用してFinderとまったく同じ階層管理が可能だ。

特筆すべき点は、複数のプロジェクトや、タイムラインのシーケンスを管理できる点だ。Abidのように選択してプロジェクトを切り替える方法とちがい、これは従来Media100などで便利に使用されていた手法だ。

プロジェクトには、「Effects」に関するフィルターも整理されている。

フィルターの選択はメニューからも行うことができる。

Final Cut Proは、このフィルターだけでなく、その他のコマンドも複数の方法で選択することができる。好みに応じてキーボードからのショートカットも可能だ。ほとんどの操作はキーボードに割り振られているので、慣れてくると素早い操作で編集を進めることができる。

 

シーケンスを複数持てる「TimeLine」

シーケンスを複数持てることで、同様の編集でのバージョン違いなどが容易に行える。しかも、従来面倒であった複数クリップの同時コピー、そしてペーストも可能だ。これによってパターン変更などの編集作業が格段に楽になった。

 

編集結果や合成を造り上げる「Canvas」

各々のクリップを単独で加工したものをタイムラインに重ねて編集を進める手法以外に、複数のクリップを同時に合成する舞台として「Canvas」にCompositingできる。AfterEffectsのコンポジションウィンドウの感覚で利用できる。

 

合成された結果はレンダリングされて表示される。作業によって、レンダリングを待たずに修正を行いたい場合など、ワイヤーフレームでの表示を選ぶことが出来る。

さらに、モーション効果を設定された素材は動きの軌跡がパスとして表示されるので、ベジェ曲線を修正する要領でモーションを編集することが出来る。

 

ドラッグアンドドロップでできるビデオ編集

タイムラインにクリップを運ぶ操作は一般的だが、「Canvas」ウィンドウへ移動することによってインサート、オーバーレイなどの編集を区別をしてドロップ可能なデザインは予想以上に使いやすい。

ドラッグすると半透明のメニューが出てくる

 

脅威のFXBuilder

様々な映像効果をフィルターとして用意されているが、さらにFinal Cut Proでは、FXBuilderというエフェクトフィルター作成環境も用意されている。自分でFXスクリプトを打ち込むことで様々な効果を作成することができる強力な環境が用意されているのだ。

例えば以下のスクリプトを見てみよう。

このスクリプトをFXBuilderのText Entryに入力することで簡単にカラーコレクターのフィルターを作成することができる。

filter "Tine"

group "Image Control"

 

input RGBtint, "Tint Color", color,0,0,0,0;

 

code

float offset0[3], offset128[3];

YUVcolor yuvtint;

yuvtint = RGBtint;

yuvtint += 128;

 

offset128[1] = 128;

offset128[2] = 128;

 

colorTransform(Src1, Dest, RGBtoYUV, offset0, offset128);

channelFill(Dest, -1, -1, yuvtint.u, yuvtint.v);

colorTransform(Dest, Dest, YUVtoRGB, offset128, offset0);

FXBuilder はFXスクリプトによるインタープリターのエフェクト作成ツールだ。

デバッガーも親切にミスタイプの場所を教えてくれる。

でき上がった自分専用の効果フィルターはメイクしてプラグインのフィルターへ出力可能だ。

 

 

編集の終わったビデオをテープへ書き戻す作業もPrint to Tapeで簡単に実行できる。

カラーバーの秒数や、黒の秒数も任意に設定可能だ。

始まりのテープ上のタイムコードを確認して正確に編集出来る。

 

リアルタイム処理への布石

Final Cut Pro は、ビデオ制作に多くの新機能を提供してくれた。

わかりやすい編集機能と、多彩な合成を巧みに組み合わせた環境は快適だ。

多重合成の結果をリアルタイムでプレビュー出来れば、それにこしたことはないが、

ソフトのみで合成をシグルストリームで生成する以上、レンダリングを避けて通ることはできない。しかし、カット編集以外の全てのエフェクトにレンダリング時間がかかるのは、なにしろ苦痛である。

ProTool としては、何らかの形でリアルタイムへの方向を目指してほしいものだ。

幸いPINNACLE TARGA 2000RTX へのデュアルストリーム対応も予定されているようだ。RTバージョンへの対応によって、どこまでエフェクトのリアルタイム化が進むか楽しみなところだ。

 

器材協力(TARGA):フォーカルポイントコンピュータ株式会社

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