2000年5月アーカイブ

 

DC1000 & DVD1000の登場は1年以上前にさかのぼるが、日本への宣伝がほとんどされずに来た不遇の製品とも言える。

安価なDV500に比べ高額で、DV入力をオプション扱い、アナログデッキのコントロールなし。としているこの製品の位 置付けが筆者には分かりにくかったので、余り興味をもつこともなかった。最近になってY R-Y B-Yコンポーネント対応の製品DC2000が出てきて、マシンコントロールはProVTRで可能になり状況が変わってきた。

だが、DC1000/2000の本当のすごさはMPEG2のGOP構造の持ち方にあるようだ。

従来のビデオ編集で利用されるMPEG2はIフレームオンリーのものが多いが、DC1000では独自の「スマートGOP」と呼ばれるテクノロジーでIPP、 IBPフレームを扱い、リアルタイムのデュアルストリーム編集を行うことが出来る。

さらにMPEG2の情報を持ちながら4:2:2放送画質をAVIファイル形式として取り込むことも出来るので、AfterEffectsなどのソフトで加工が容易に行える。そして編集が終われば4:2:0のビデオムービーとしてMP@MLのMPEG2で保存が出来る。

重要な点はディスクメディアへのデータ変換スピードだ。

「スマートGOP」は編集可能な状態から、ディスクへ記録するMPEG2へ柔軟に変換してくれるのだ。

本来この製品ではDVDやMPEG2-CDなどのディスクプロダクションに最適な機能を提供していたのだ。もともとアメリカでは民生DVカメラよりもHI-8の方が普及していたので、このようなS-Videoを基本入力にしたMPEG2ディスク制作システムの市場は遥かに大きいに違いない。民生のVTR相手ならデッキコントロールの必要性も低い。

ビデオ編集の出力はテープへ戻すこと!を基本に眺めると違和感があったが、ディスクへ出力する専門のビデオ編集機としては秀逸の出来だ。

旧来の映像ストックをディスクメディアに置き換えようと考えた時に、必要な要素をシンプルかつ効果 的に提供してくれるのだ。

また、インタラクティブの特性を活かしたプロダクションのデモやプレゼンテーション。各種トレーニングなどの教育コンテンツ。企業内の映像ライブラリーや、学校などの映像記録メディアに、また、以前のテープメディアからの変換に。小回りの利く便利な構成になっている。

長時間ビデオテープからキャプチャーを行ってもMPEG2のファイルは、ディスクスペースに負担が少ない。ちなみに、試用で10分のビデオを標準設定の圧縮で取り込んだが、AVI形式でも2.3GBだが、MPEG2だと569MBとコンパクトだ。

1時間の素材でもAVI形式で15GB、MPEG2だと4GBにすぎない。

商品構成を見てみよう。

メインの基盤はシンプルなPCIボードで、標準のブレイクアウトボックスが利用出来る。

ビデオ編集ソフトは定番のAdobe Premire5.1を使用する。

DVDやMPEG2-CDのディスクオーサリングはMinerva Impression DVD(DVD2000ではImpression CD-Pro)を使用する。

音楽のループ編集が簡単に行えるSonic Foundry ACID Musicも標準でバンドルされる。

さて、今回の試用ではWindows2000を利用してインストールしてみた。

現在はOSの転換期でもあり、Windows98、NTと、ずいぶん迷われる方が多いだろう。

たしかに製品に標準でバンドルされるインストールCDでは、Windows2000未対応のドライバーしか入っていなかった。

まずPINNACLEサイトから最新のドライバーを落としておこう。さらにAdobe Premire5.1aもバージョン「c」にしておかないといけない。USAのAdobeサイトからアップデーターを落としておく。

忘れずにMinerva Impression DVDの2000対応バージョンも落としておこう。

インターネットに専用線で接続していない方には気の毒な大容量 のアップデーターや、バージョンアップソフトがあるので、覚悟してかかろう。

ちなみにImpression DVDの最新版をダウンロードすると35MBあった。

一般ユーザーはピナクルジャパンヘ最新のドライバーCDを要求する方が正解だろう。

基本的にドライバーは対応が出来ているようだが、各種の相性問題は自力でクリヤーしないといけない。マザーボードとの相性はBIOS設定だけでは回避できないことが多いので難問だ。筆者はTYANを使った。基本的にWindows2000は素直なOSだと思う。しかしNTベースのカーネルセットアップを多少は心得ていないと辛いかも知れない。

筆者のコンピュータ周辺機器で、CD-RがまだWindows2000に未対応なのでMPEG2- CDの制作までは確認できなかった。

DVD-Rや、DLTドライブへの書き出しはできるようだ。

DC1000のドライバーもbuild42では不安定であったがbuild44では、すっかり安定してきた。最終的にDC2000と共通 のFinalバージョンでは、すこぶる安定している。

これなら仕事に使える。

有り難いのはWindows2000ではデスクトップでアプリケーションを使わず簡単にビデオムービーファイルがプレビューできる。しかもAVI形式だとブレイクアウトボックスから通 常のビデオ再生まで行うことができる。素材のプレビューには重宝だ。

OSとしてかなり安定してきたWindows2000の上で使えるようになってきたことで、安心して仕事に利用出来る環境が整ったといえよう。

今回の試用に際して、もう一つディスク周りの実験もしてみた。

ビデオ編集で利用するハードディスクはかなりのパフォーマンスを必要とするので、筆者は常にSCSIを愛用してきたが、食べず嫌いもコストのバランスには避けがたく、ついにATA66のアレイを利用してみることにした。

FastTrack66という商品は、最新では100対応になっている。このPCIカードからEIDEのケーブルを2CHハードディスクへ連結出来る。合計4個のEIDEディスクが装着出来るが、今回は15GBを2台接続してみた。

アレイのタイプはパフォーマンス優先のストライプと、安全第一のミラーから選ぶ。

もちろんストライプだ。

このディスクはブートディスクにできるので、30GBのドライブ1個で全てを試してみた。OSのインストール時にF6を押して初期に大容量 外部記憶装置のドライバーをインストールしないと導入に失敗する。

さて、実際にビデオキャプチャーを実行してみるが、パフォーマンスは満足の行くものだった。従来の認識を改めさせられた。これなら低価格で大容量 のディスク環境が利用出来ると確信した。はっきり言って専用のコントロールボードを使った複数のEIDEアレイは、DC1000~2000のノンリニア編集におすすめです。マザーボード直はだめだよ。

再高品質(25Mbyt/s)のAVIファイルを1時間連続で取り込んでもエラーフレーム0は当たり前にしても、デュアルストリームの編集でトランゼション時にカリカリと頑張っているハードディスクに乾杯したい気分だった。

肝心のビデオ編集は、安定した動作でサクサクと実行出来る。確実なリアルタイム処理は安心出来る。FreeFX(3次元のDVE)はレンダリングが必要になるが、多才な表現が可能だ。価格相応で時間的にも我慢出来る範囲だ。

ディスク用にファイル変換して保存する際に、DVDオーサリングツールを自動的に連動して起動させることもできる。オーサリングはタイムラインにそった分かりやすい構成のクリップ配置にメニューを用意してリンクするだけの簡単操作だ。

終わればDVDをビルドするだけである。

今回はディスクイメージの作成までに留まったが、時期を見て完成してみたいと思う。

最後にDV500でも問題を指摘し、DC1000でも発生する各種設定画面 の文字ずれ(日本語OSでシステムフォントの大きさがあわない)を解消する方法を紹介しておこう。

DC1000~2000やDV500などで各種の設定画面の文字がはみだして見えないことが多いのだが、これは画面 左上からAboutを選択して、「Dialog text」チェックをはずせば、ご覧のように解決するので試してほしい。

2000-5-28

尾上泰夫

DC1000 & DVD1000の登場は1年以上前にさかのぼるが、日本への宣伝がほとんどされずに来た不遇の製品とも言える。

安価なDV500に比べ高額で、DV入力をオプション扱い、アナログデッキのコントロールなし。としているこの製品の位 置付けが筆者には分かりにくかったので、余り興味をもつこともなかった。最近になってY R-Y B-Yコンポーネント対応の製品DC2000が出てきて、マシンコントロールはProVTRで可能になり状況が変わってきた。

だが、DC1000/2000の本当のすごさはMPEG2のGOP構造の持ち方にあるようだ。

従来のビデオ編集で利用されるMPEG2はIフレームオンリーのものが多いが、DC1000では独自の「スマートGOP」と呼ばれるテクノロジーでIPP、 IBPフレームを扱い、リアルタイムのデュアルストリーム編集を行うことが出来る。

さらにMPEG2の情報を持ちながら4:2:2放送画質をAVIファイル形式として取り込むことも出来るので、AfterEffectsなどのソフトで加工が容易に行える。そして編集が終われば4:2:0のビデオムービーとしてMP@MLのMPEG2で保存が出来る。

重要な点はディスクメディアへのデータ変換スピードだ。

「スマートGOP」は編集可能な状態から、ディスクへ記録するMPEG2へ柔軟に変換してくれるのだ。

本来この製品ではDVDやMPEG2-CDなどのディスクプロダクションに最適な機能を提供していたのだ。もともとアメリカでは民生DVカメラよりもHI-8の方が普及していたので、このようなS-Videoを基本入力にしたMPEG2ディスク制作システムの市場は遥かに大きいに違いない。民生のVTR相手ならデッキコントロールの必要性も低い。

ビデオ編集の出力はテープへ戻すこと!を基本に眺めると違和感があったが、ディスクへ出力する専門のビデオ編集機としては秀逸の出来だ。

旧来の映像ストックをディスクメディアに置き換えようと考えた時に、必要な要素をシンプルかつ効果 的に提供してくれるのだ。

また、インタラクティブの特性を活かしたプロダクションのデモやプレゼンテーション。各種トレーニングなどの教育コンテンツ。企業内の映像ライブラリーや、学校などの映像記録メディアに、また、以前のテープメディアからの変換に。小回りの利く便利な構成になっている。

長時間ビデオテープからキャプチャーを行ってもMPEG2のファイルは、ディスクスペースに負担が少ない。ちなみに、試用で10分のビデオを標準設定の圧縮で取り込んだが、AVI形式でも2.3GBだが、MPEG2だと569MBとコンパクトだ。

1時間の素材でもAVI形式で15GB、MPEG2だと4GBにすぎない。

商品構成を見てみよう。

メインの基盤はシンプルなPCIボードで、標準のブレイクアウトボックスが利用出来る。

ビデオ編集ソフトは定番のAdobe Premire5.1を使用する。

DVDやMPEG2-CDのディスクオーサリングはMinerva Impression DVD(DVD2000ではImpression CD-Pro)を使用する。

音楽のループ編集が簡単に行えるSonic Foundry ACID Musicも標準でバンドルされる。

さて、今回の試用ではWindows2000を利用してインストールしてみた。

現在はOSの転換期でもあり、Windows98、NTと、ずいぶん迷われる方が多いだろう。

たしかに製品に標準でバンドルされるインストールCDでは、Windows2000未対応のドライバーしか入っていなかった。

まずPINNACLEサイトから最新のドライバーを落としておこう。さらにAdobe Premire5.1aもバージョン「c」にしておかないといけない。USAのAdobeサイトからアップデーターを落としておく。

忘れずにMinerva Impression DVDの2000対応バージョンも落としておこう。

インターネットに専用線で接続していない方には気の毒な大容量 のアップデーターや、バージョンアップソフトがあるので、覚悟してかかろう。

ちなみにImpression DVDの最新版をダウンロードすると35MBあった。

一般ユーザーはピナクルジャパンヘ最新のドライバーCDを要求する方が正解だろう。

基本的にドライバーは対応が出来ているようだが、各種の相性問題は自力でクリヤーしないといけない。マザーボードとの相性はBIOS設定だけでは回避できないことが多いので難問だ。筆者はTYANを使った。基本的にWindows2000は素直なOSだと思う。しかしNTベースのカーネルセットアップを多少は心得ていないと辛いかも知れない。

筆者のコンピュータ周辺機器で、CD-RがまだWindows2000に未対応なのでMPEG2- CDの制作までは確認できなかった。

DVD-Rや、DLTドライブへの書き出しはできるようだ。

DC1000のドライバーもbuild42では不安定であったがbuild44では、すっかり安定してきた。最終的にDC2000と共通 のFinalバージョンでは、すこぶる安定している。

これなら仕事に使える。

有り難いのはWindows2000ではデスクトップでアプリケーションを使わず簡単にビデオムービーファイルがプレビューできる。しかもAVI形式だとブレイクアウトボックスから通 常のビデオ再生まで行うことができる。素材のプレビューには重宝だ。

OSとしてかなり安定してきたWindows2000の上で使えるようになってきたことで、安心して仕事に利用出来る環境が整ったといえよう。

今回の試用に際して、もう一つディスク周りの実験もしてみた。

ビデオ編集で利用するハードディスクはかなりのパフォーマンスを必要とするので、筆者は常にSCSIを愛用してきたが、食べず嫌いもコストのバランスには避けがたく、ついにATA66のアレイを利用してみることにした。

FastTrack66という商品は、最新では100対応になっている。このPCIカードからEIDEのケーブルを2CHハードディスクへ連結出来る。合計4個のEIDEディスクが装着出来るが、今回は15GBを2台接続してみた。

アレイのタイプはパフォーマンス優先のストライプと、安全第一のミラーから選ぶ。

もちろんストライプだ。

このディスクはブートディスクにできるので、30GBのドライブ1個で全てを試してみた。OSのインストール時にF6を押して初期に大容量 外部記憶装置のドライバーをインストールしないと導入に失敗する。

さて、実際にビデオキャプチャーを実行してみるが、パフォーマンスは満足の行くものだった。従来の認識を改めさせられた。これなら低価格で大容量 のディスク環境が利用出来ると確信した。はっきり言って専用のコントロールボードを使った複数のEIDEアレイは、DC1000~2000のノンリニア編集におすすめです。マザーボード直はだめだよ。

再高品質(25Mbyt/s)のAVIファイルを1時間連続で取り込んでもエラーフレーム0は当たり前にしても、デュアルストリームの編集でトランゼション時にカリカリと頑張っているハードディスクに乾杯したい気分だった。

肝心のビデオ編集は、安定した動作でサクサクと実行出来る。確実なリアルタイム処理は安心出来る。FreeFX(3次元のDVE)はレンダリングが必要になるが、多才な表現が可能だ。価格相応で時間的にも我慢出来る範囲だ。

ディスク用にファイル変換して保存する際に、DVDオーサリングツールを自動的に連動して起動させることもできる。オーサリングはタイムラインにそった分かりやすい構成のクリップ配置にメニューを用意してリンクするだけの簡単操作だ。

終わればDVDをビルドするだけである。

今回はディスクイメージの作成までに留まったが、時期を見て完成してみたいと思う。

最後にDV500でも問題を指摘し、DC1000でも発生する各種設定画面 の文字ずれ(日本語OSでシステムフォントの大きさがあわない)を解消する方法を紹介しておこう。

DC1000~2000やDV500などで各種の設定画面の文字がはみだして見えないことが多いのだが、これは画面 左上からAboutを選択して、「Dialog text」チェックをはずせば、ご覧のように解決するので試してほしい。

 先月の簡単なサーバー構築はいかがでしたか?
思ったよりサーバーは素直に動いてくれたことと思う。今回はこのサーバーを中心に変わった使い方を紹介しよう。

一般的なオンデマンド送信のようにビデオ素材を加工してサーバー乗せるのではなく、変わった利用法としてノンリニア編集のプレビュー画面 をリアルタイムで閲覧してみよう。

これで編集作業の立会いをせずに遠距離(海外からでも)から、編集作業の進行を見守ることが出来る。

もちろんライブビデオのリアルタイムエンコードとWebCastも行なえるわけだから多くの用途が考えられる。

それではシステムを紹介しよう。

DPS Velocityの新バージョンドライバーでは、圧縮技術で定評のあるLigos社のテクノロジーを導入したMPAG-2へのコンバート以外にReal Video、Windows MediaなどのWebCastフォーマットへの変換も可能だ。

しかも、ライブ放送への対応も含めてリアルタイムでプレビュー画像をサーバーへ送り出すことが出来るのだ。(ご覧になりたい方はFTTまでご連絡下さい)

ポスプロのシステムとしても、事務所でネットワークにつながった各編集システムの進捗を閲覧したり、遠距離で参加できないスポンサーへのプレビューも可能になる。

さらに、ライブのカメラ映像などをラインで受けて、ノンリニアシステムのタイムラインにある映像と合成したり、テロップを挿入したものを、そのままWebCast出来てしまうのだ。

ライブ入力を行う時は、あらかじめタイムラインにライブクリップを必要な時間分設定して置く。

マウスで自由な長さを設定しておこう。

ちなみに、スタジオカメラとのやり取りなどで利用する場合、この時間は乗り移りの余裕時間と考えて、ライブの時間はタイムラインの進行を止めてしまえば、好きな時間だけライブの映像を本線に送りつづけることが出来る。

次に入力ソースを選択する。

弊社ではシステムの関係でD1-Digitalでライン入力が入るので、選択しておく。

入力ソースはコンポジット、Sビデオ、YUVコンポーネント、DV、SDIの中から選ぶことができる。

システムで構成する場合重要な外部同期は、任意の外部信号から受け取りGenLockすることが出来る。

外部入力を受け取りはじめる時には、タイムライン上でマウスの右ボタンをクリックして「Enable-Use Incoming Video」をチェックするだけだ。

簡単な操作でライブ映像とノンリニアクリップとの編集が出来てしまう。

3次元DVEなどの効果もリアルタイムで実行できるので、当然ライブ映像とタイムラインのクリップとで利用することが出来る。

それでは続いてWebCastの設定画面を見てみよう。

VelocityのMovieメニューからBroadcast Settingsを選択すると、Real Movieか、Windows Media Movieなどの方式を選択することができる。今回はReal Movieを設定する。

Settingsを押すとReal Videoの基本設定を行なう画面 が出てくる。

始めにハードウェアでサポートするオプションを見てみよう。

プロックアンプで色調の補正をしたり、画面の淵をクロップで切り取ることも出来る。もちろんリアルタイムだ。

さらにReal Videoの設定ではサーバーを先に設定した所を利用するので、IPアドレスか、DNSを設定済みならサーバー名を記入する。

サーバーの設定がデフォルトのままなら、ライブストリームは「Live.rm」で受け取ることになっている。IPのポートナンバーも4040である。

このIPのポートナンバーは聞きなれないことと思うが、同じサーバー上で複数のネットワークアプリケーションを動かすための大事な設定だ。

つまり、1台のサーバーに固定されたIPアドレスをマンションの住所と考えると、ポートは郵便受けのようなもので、違う役割の通 信を同時に効率良く行なうことが出来る。

今回のようなストリームビデオを送りこむような操作ではユーザーを限定しないと

混乱するので、登録したユーザーをパスワードで認証して行なう。

標準ではデータを送り出す方式をパフォーマンスの良いUDPで行なっているが、セキュリティのきつい企業のファイアーウォールを通 過するためにHTTPを使用することも出来る。

Velocityの扱う映像は放送規格なので、SDIの標準サイズである720*486になるが、

このままデジタルデータで眺めると横長に間延びして見えることになる。

そこで、4:3のアスペクト、320*240のサイズへ整えておこう。

次に肝心の圧縮オプションを見てみよう。

対象となるユーザーの視聴環境を回線帯域によって必要と思われるオプションを選択する。社内のLANで利用するのなら「Corporate LAN」を利用しよう。

アドバンスドセッティングでは、はじめにオーディオの圧縮を対応させるそれぞれの回線帯域でチェックしておこう

ビデオの場合も同様にチェックしておこう。

WebCastを開始するには「Movie」メニューから「Broadcast Always」を選択するだけで常時プレビューモニターに表示されている映像が、サーバーへ送られ、ネットワークへ流れていく事になる。

これだけで簡単なWebCastライブ放送システムが出来あがりだ。

ただ、このシステムを何に利用するか?は、従来の考え方だけでは生かしきれない。

ノンリニア編集だけでなく考えた場合には、RealVideoのサーバーもノンリニアシステムと同一のマシンにインストールしておけば、社内や、学校でのWebCast放送局が運用可能に成ってしまう。

 

数年前からインターネットでの映像配信(Webcastと言わせて頂く)をおこなうができたが、実際に見るにたえる映像を送ることは峡帯域の回線下で困難なことだった。

画面の小さなコマ落ちする映像を見て、「使い物にならない」と切り捨てるのは簡単である。

しかし、思い起こせば先人のテレビマンが「イ」の字をブラウン管に写 し出したころにも、そのような意見が多数であったと聞く。わずか数10年の昔だ。

その当時、使い物にならないかに見えたテレビに、広告の道を開き、現在の民放の財源を築き上げた諸先輩は、このWebcastが出来る時代をどう眺めるのだろうか。

今、アメリカでは高速、高帯域の回線を安価に家庭へ引き込むことができる。

この回線では、モニター一杯に映像を写し出すことが可能だ。丁度、DVDをパソコンで再生しているかのように。

今ではパソコンで好みのアニメを好きな時に楽しめるので、テレビの視聴をしなくなる子供達も確実に増えてきている。

そんなテレビ離れ、Webcastへの動きを反映してNAB2000では、Webcast番組を視聴するユーザーの好みによって、広告であるバナーを適した企業のものへ変えて提供するサービスが紹介されていた。このシステムでは広告出向側が1つのWebcast局との掲載期間契約だけでなく複数のコンテンツプロバイダーとの視聴出来高制も可能にしている。

バナー広告の種類も豊富で、多くのエンベットスタイルのスクリーンを提案していた。

良く考えられていて確かに便利である。タイムリーな広告は効果 的な結果を生むに違いない。

しかもローコストで可能となればナショナルスポンサーもなびいてくる訳である。

また、映像情報をすこしでも効率良く配信するための技術を提供するプロパイダーも、しのぎを削っている。TCP/IPの宿命であるコリジョン(同じタイミングで送られたデータの衝突)からおこる再送を避けて、峡帯域でありながら結果 的に多くの情報を送る工夫を商品化しているのだ。

原理はハードディスクのアレイ(複数のハードディスクを1個のデバイスとして認識させる技術)を思い浮かべて頂きたい。全米各地に多量 のサーバーを高速な光のバックボーン回線で結び、同時に同じ映像クリップ情報を、複数サーバーから複数のルートで1ユーザーへ送るのだ。受け取る側の回線が多少細い回線でも、かなり効果 のある方法だ。映像として再生している画面は、単一のサーバーから送られたそれよりも、明らかに滑らかで高品質の映像を日本にいても確認出来た。

Webcastが本気でビジネスの舞台へ登りはじめているのだ。

NAB で目立っていたWebcastで活躍する企業を一部紹介しよう。

iBEAM BROADCASTING

とにかくコンテンツが豊富で表現力が多才。

burstwara

独特の転送技術を特徴としている。

microcast 

コンテンツと同期した広告が上手に処理されている。

Akamai Technologies

圧倒的に速い配信サービスを行っている。

SightPath

すぐれた映像配信技術を発表していた同社は5月17日にシスコシステムズ社に買収された。

RealNetworks

デファクトを勝ち取った老舗は携帯電話のノキア(http://www.nokia.com)と次世代コンテンツ配信のビジネスを開くか。

Apple Computer QuickTime

波に乗っているAPPLEは、RealNetWorksとの提携をはたした。

MicroSoft Windows Media

日本では技術的な問題ではなく、一部の利権のために高額な回線コストを押し付けられ、このビジネスチャンスを外野から眺めるような状態である。

しかし、鎖国はいつまでも続かない。来るべき日のために準備をしておきたいと思う。

回線が安くなれば、すぐに採算の取れるビジネスになる可能性があるのだから。

先日、世界一周の船旅に出かけたip2000プロジェクトでは、洋上からインマルサットBを利用して様々なコンテンツを転送してきている。弊社フォーツーツーのターンキーシステムで運用されるノンリニア映像編集環境からネットワークストリームデーターを数人のスタッフで送りだしている。峡帯域でも可能な方法はあるのだ。

ところで、社内のLANであれば現在でも問題なく高速、高帯域のWebcastが実現できるのだ。学校放送や、社内放送などの閉鎖した職域ネットワーク回線を利用すれば、安価で効果 的なWebcastが可能になる。

簡単にWebcastの仕組みをRealVideoを例におさらいしておこう。基本的にQuickTimeもWindowsMediaも同じ仕組みだ。

ユーザー側から見ると「インターネットエクスプローラ」や、「ネットスケープ」などのWebブラウザーから、その映像を見るための案内ページを知ることになる。

この時の情報は、Webサーバーからhttp(ハイパーテキスト・トランスファー・プロトコル)でテキストを受信している。

オンデマンドの映像配信の場合は、Webサーバーの中に記述された望みの映像タイトルを選ぶと、メタファイルと呼ばれるダミーのファイルに書かれた別 のストリームサーバーにある映像ファイルを呼び出すことになる。これはユーザーには意識されない。

メタファイルによって呼び出されたストリーミングサーバーの映像は、rtsp(リアルタイム・ストリーミング・プロトコル)でビデオをユーザーへ送信することになる。

その映像データはユーザーのブラウザーからプラグイン機能のあるストリームビデオプレーヤーのアプリケーションを起動し、映像を再生することが出来る。

映像がページに埋め込まれたようなエンベットで記述するか、別 のアプリケーションとしてビデオプレーヤーを起動するかはWebデザイナーの選択で可能だ。

オンデマンドの映像配信は、ビデオクリップをストリーミングサーバーへ置いておくだけの簡単な操作だ。

クリップの作成もRealProducer7のような丁寧な環境が用意されているので、既存のビデオ完パケからのエンコードそのものも簡単だ。ビデオの制作も、既存のシステムが応用出来るので、比較的とっつきやすい方法だろう。

もちろん初めからRealPlayerに登録されたコンテンツは直接rtspで呼び出すことが出来る。

一方、リアルタイムのライブ中継の場合は、ファイル自体をストリームサーバーへ置くのではなく、リアルタイムエンコーダーからの出力をストリームサーバーに対して送信するのだ。ストリームサーバーは、Webサーバーから要求のあったユーザーへマルチにビデオを配信することになる。

以上のような連係プレーで複数のサーバーを経由してやり取りを行うのが一般 的だ。

このリアルタイムエンコーダーの扱いと、カメラ素材のスイッチングなどのEFP(フィールドプロダクション)がWebcastには、いままでは予算の割に荷が重い内容をもっていた。

そんな悩みを解決する道具が登場した。NAB2000でハッキリとWebcast専用のシステムとしてPINNACLEから発表された「ストリームジェニー」を紹介しよう。

StreamGENIE(ストリームジェニー)は、これ1台でインターネットライブ中継を可能にしてしまう。

備え持ち運びが便利なスーツケースのようなパッケージには、全てのライブ中継用の機能と、液晶モニター、キーボードを備えている。

6入力のビデオソース(2ライブ)のスイッチング、ミキシングと、3次元DVE、フライングタイトルなどが可能なキャラクタージェネレーターの機能を備えているだけでなく、リアルタイムのエンコードサーバーとして運用ができるのだ。

ストリーミングサーバーは、事実上、世界標準とも言われるRealNetworks社のRealServer7(G3)をサポートしている。

既存の社内放送室や、学校放送などの環境へStreamGENIEを持ち込んだその日から、LANでWebcastを実現することが出来るのだ。

また、スポーツ中継や、コンサート収録など通常のフィールドビデオプロダクションの映像ラインを別 けるだけで、ISDNなどを経由して、すぐにその場でインターネット放送が実行出来ることになる。しかも膝の上に乗るようなパッケージに全てを凝縮しているのだ。

詳しいレポートは次号にお届けする予定だ。

放送機器の展示会にコンピュータが登場した当初は、映像機器の制御コントローラーとしての役割が大きかったが、今日では、映像の再生、送信、表示のどの分野でもコンピュータの占める割り合いが大きくなってきている。

コンピュータのディスプレイがハイビジョンの手軽な受信を可能にし、パソコンの上でハイビジョンさえも編集出来る時代になってきたのだ。

DVDのハイビジョン対応はホームシアターだけでなく、パソコンのディスプレイモニターを意識せざるを得ない。

HDもそのうちストリーミングの対象になっていく方向はまちがいないだろう。

いや、全ての映像コンテンツがネットワークに乗ってくるにちがいない。

そう遠くないうちに。

 

 

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